2012年10月22日 (月)

うつ病で病院に行くと殺される

日本歯科医師会の広報誌からの転載です。

「うつ病で病院に行くと殺される!?」というショッキングなレポートがある。ライターは医療ジャーナリストの伊藤準也氏である。

その内容は、自殺者が一向に減らない。問題として取り上げられるとその都度、「不景気」や「ストレスの多い社会」が原因とされ、、早い段階での診察が自殺を未然に防ぐことにつながると言われている。

だが、今、大きな疑問符がついている。

97年まで年間自殺者は2万5千人以内であったが、98年に3万3千人と一気に跳ね上がり、現在まで毎年3万人強が続いている。

時を同じくして「抗うつ薬」の売り上げが急伸し、98年の173億円から06年には875億円に増加している。

さらに、うつ病患者も急増。99年には44万1千人だったが、08年には100万人を突破した、というものである。

そして、最大の問題点を氏は、安易なうつ病診断と、海外で「自殺の危険性」が警告されている抗うつ薬が多くのケースで使用されていると指摘。

次いで「多剤大量処方」という精神医療の悪弊や、小児への向精神薬の投与。

最後に、精神医療界と製薬メーカーの「不適切な関係」としている。

今夏、日本うつ病学会が初の指針を作成し、「安易な投薬に警鐘」の記事が新聞に載った。遅まきながらも問題の解決に乗り出したようだ。

うつ病患者に朗報だ。

歯科の立場から補足すると、抗うつ剤、精神安定剤、睡眠導入剤などの精神に作用する薬は、その副作用として唾液の分泌を抑制する働きがあります。

これらの薬を服用されている方の多くが「口渇」を訴えられます。

歯や、口腔粘膜は常に唾液に洗われる事によって、その健康を維持しています。唾液が減ると、一気に虫歯や歯周病のリスクが上がります。

その結果、口腔内の崩壊が始まり、それが、体全体の崩壊につながります。

私の患者さんで、最初は普通に通院されていた方が、次は杖になり、次は手押し車を押してこられ、次は身内に支えられてこられ、その後は通院が途絶えた方がいらっしゃいます。今、どうされているか気になっております。

もちろん、薬が必要な時期はあると思います。しかし、漫然と投薬されていると思われるケースが多く見られます。

人間ですので、だれでも精神的に上がったり下がったりすることはあると思います。ただ、それを「うつ」と診断して安易に薬を出すのには疑問を感じます。

このような薬は依存性が強く、長く服用するほど、離脱が非常に難しくなります。

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2012年9月26日 (水)

歯医者をやめたら・・・

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たまには息抜きを。

うちの子供には、「子供の手が離れたら、父さんは歯医者をやめて漁師になる」と常々言っています。

子供たちは、半信半疑ながらも、結構信用している部分もあるようです。

我々の仕事には定年がありません。

生涯現役というのも憧れるところです。

しかし、一度しかない人生ですので、他の事に挑戦してみたい気もします。

まあ、もうしばらくは、歯科に専念しなければいけません。バブルやリーマンショックで痛い目にあった同業者は、ほとんどが本業以外に手を出していた人達だそうです。

 

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2012年9月24日 (月)

医療は進歩したのか?

吉田勧持先生という方がいらっしゃいます。

構造医学という分野を開拓されたパイオニアで、今でも精力的に臨床や講演会をこなされており、私が所属する「動研」という勉強会も、理論背景として構造医学の考え方を多く取り入れており、私も勉強を続けております。

その吉田先生の話の中に、次のような言葉がありました。

「一昔前は、病名のつけられた疾患が2万ほどあり、その中で病名に対する治療法が確立しているものが2000、つまり1割であった、しかし、現代は病名がつけられた疾患は60万ほどあるが、治療法が確立したものは、相変わらず2000ほどである。これを見ると、医学は、はたして進歩したと言えるのか・・・・・」

聞いた話なので、実態はどうかという評価基準を私は持っていませんが、吉田先生の言葉ですので、大きく的を外れていることはないでしょう。

西洋医学は益々細分化され、分子レベルの話にまで行きました。人間の遺伝子は、ほとんど解析が終わったとも聞きます。

少し前は、遺伝子の解析が終われば、かなりの病気が治るようになるだろうという話も聞いていましたが、遺伝子の解析から、ある病気の治療法が確立したという話は、あまり聞えてきておりません。

心ある医学者は、西洋医学から東洋医学にシフトする傾向があります。(まだまだ少数ですが)

もちろん、西洋医学が必要ではないと言っているのではありません。感染症や救急医療の現場では、西洋医学的なアプローチを行わなければ、命を落とします。

しかし、慢性期に入れば、東洋医学的なアプローチが適していると、個人的には考えております。

私も日常臨床では口の中をターゲットにしておりますが、口の中も全身の一部であり、相互関係が必ずあると考え、構造医学をはじめ、全身との係りを勉強しております。

歯を治すと、様々な不定愁訴と呼ばれる症状が完治したり軽快したりするのも、全身とのつながりを考えると、当たり前と思うのですが、一般の歯科医師からすると「眉唾」とか言われたりすることもあるのは残念な所です。

どの様な方法であっても、患者さんが治ったり、苦痛が軽減すれば、良しと私は考えます。

おまじないでも、プラセボ効果で治る場合もあるでしょう(笑)

自分の得意分野に固執することなく、患者さんの立場に立って、最善の方法を探すことができる医療人でありたいと思っています。

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2012年9月18日 (火)

一億総病人時代?

私が大学で学んでいる頃は、高血圧の定義は、たしか上が160以上下が95(だったかな?)以上でした。

ところが、時代とともに、数値が下げられて、今は上が135以上、下が85以上は高血圧だそうです。

少し年齢が上がれば、多少の動脈硬化は起こると思いますので、この基準だとほとんどの人が当てはまるでしょう。

血圧が高いと医者はすぐに心筋梗塞とか脳出血などを連想させて、薬で下げようとします。

事実、最近はテレビコマーシャルをさかんに取り入れて、知識の刷り込みが図られていると感じるのは私だけでしょうか?

高血圧は生活習慣病ですので、一旦薬を飲みだしたら、「一生飲め」という話になります。

これは、昔に比べると薬価差益が減少したとはいえ、ほとんど手を下すことなく、定期的に検査代と薬代が入るシステムですので、やりがいは別として、医者や製薬会社にとって収入面だけ見れば素晴らしいシステムでしょう。

ちなみに、高血圧の基準を10下げたら、高血圧患者が数十万増えると言われています。その人たちが、みんな一生薬を飲むことになったら・・・

笑いが止まらないのは一体誰でしょうか?

私が勘ぐりすぎるのでしょうか???

大学をはじめ、研究機関の研究費はほとんどが関連する製薬会社から出ているそうです。

ちなみに、降圧剤を飲んでも脳梗塞は起こります。場合によっては飲んだ方が確率が上がる場合もあります。

また、血圧を下げると元気がなくなり、無気力に陥ってしまうこともあります。最近言われだした老人性の鬱なども、きっと関係があると思っています。

本来は、運動や食生活の改善などで対処するべきものでしょうが、そこを安易に薬に頼ってしまう患者側にも悪い所はあると思います。

日本は世界一の長寿を獲得しました。しかし、健康で長寿という観点からみると、かなりランクは下がるようです。ちなみに諸外国には「寝たきり」という人はほとんどいないそうです。

これは宗教観にもかかわってくるのかもしれませんが、人間的な最低限の生活ができなくなった時、無益な延命を望まない結果なのでしょう。

終末医療には、一人当たり1か月で数百万から場合によっては一千万単位のお金がかかるそうです。

また、一回延命装置のスイッチを入れれば、だれも止められないそうです。止めればその人は殺人罪に問われるからです。

話がそれましたが、神様は人間を薬を飲み続けなければ生きられないようには作られていないと思います。

医者や製薬会社のいうことを鵜呑みにせず、自分の頭でしっかりと考える必要のある時代になったと感じます。

健康は自ら努力して勝ち取るものです!

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2012年9月11日 (火)

歯がなくなると障害者?

久しぶりの更新です。

夕焼け院長を見習わなければいけません。内容も素晴らしいし。

先日、患者さんから冗談半分に「歯が無くなったら、障害者に認定されないんですかね」と言われました。

その時は、笑いながら「残念ながら・・・」と答えたのですが、その言葉が妙に頭に引っかかっています。

歯が欠損して人工的に入れるものを「義歯」と呼びます。では、この「義」がつくものを思い浮かべてみると、「義手」「義足」「義眼」などがすぐに思い浮かびます。

どれも、多分障害者手帳を支給されて、何らかの国家の補助を受けられていると思います。

なぜ、歯は除外されたのでしょうか・・・?

野生の動物は、歯の寿命はその個体の寿命と同等であり、歯の存在は命と直結しています。

人間の歯は成人で普通28本~32本(親知らずも入れて)ありますので、2,3本なくなったって・・・と思われがちですが、とんでもない。

ここが全身不調に陥る入口です。

歯がきちんとそろっている人の医療費(医科も含む)は、そうでない人よりもかなり安く済んでいるという統計が、たくさん出ています。言葉を変えるならば、それだけ健康な人が多いとも言えるでしょう。

歯学部も、医学部から切り離されて久しくなります。

何か、釈然としないものを感じてしまいます。

ちなみに、外国では医学部を出た後に、歯科の勉強をして歯科医師になるところもあります。口も体の一部ですので、当然かもしれません。

あごろべー先生を中心として、歯をきちんと整えると全身の様々な症状が改善したり完治したりすることが立証されようとしています。

歯科の道を選んだものとして、わくわくしております。

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2012年7月26日 (木)

ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ

考えさせられるスピーチです。転載します。

ムヒカ大統領のリオ会議スピーチ: (訳:打村明)

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会場にお越しの政府や代表のみなさま、ありがとうございます。

ここに招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。私の前に、ここに立って演説した快きプレゼンテーターのみなさまにも感謝いたします。国を代表する者同士、人類が必要であろう国同士の決議を議決しなければならない素直な志をここで表現しているのだと思います。

しかし、頭の中にある厳しい疑問を声に出させてください。午後からずっと話されていたことは持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。私たちの本音は何なのでしょうか?現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することでしょうか?

質問をさせてください:ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星はどうなるのでしょうか。

息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を世界の70億〜80億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?可能ですか?それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?

なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?

マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなくこの無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界のあちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。

私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか?あるいはグローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?

このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論はできるのでしょうか?どこまでが仲間でどこからがライバルなのですか?

このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。その逆です。我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。

現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。私たちは発展するために生まれてきているわけではありません。幸せになるためにこの地球にやってきたのです。人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。命よりも高価なものは存在しません。

ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出しているのです。消費が社会のモーターの世界では私たちは消費をひたすら早く多くしなくてはなりません。消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けがみんなの前に現れるのです。

このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければなりません。ということは、10万時間持つ電球を作れるのに、1000時間しか持たない電球しか売っては行けない社会にいるのです!そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。人がもっと働くため、もっと売るために「使い捨ての社会」を続けなければならないのです。悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。これはまぎれも無く政治問題ですし、この問題を別の解決の道に私たち首脳は世界を導かなければなりません。

石器時代に戻れとは言っていません。マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。

昔の賢明な方々、エピクレオ、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。

国の代表者としてリオ会議の決議や会合をそういう気持ちで参加しています。私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。

根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。そして、改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだということ。

私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。私の国には300万人ほどの国民しかいません。でも、1300万頭の世界でもっとも美味しい牛が私の国にはあります。ヤギも800万から1000万頭ほどいます。私の国は食べ物の輸出国です。こんな小さい国なのに領土の90%が資源豊富なのです。

私の同志である労働者たちは、8時間労働を成立させるために戦いました。そして今では、6時間労働を獲得した人もいます。しかしながら、6時間労働になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも長時間働いています。なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。毎月2倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっているのです。私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。

そして自分にこんな質問を投げかけます:これが人類の運命なのか?私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限のものを持つこと。これらをもたらすべきなのです。

幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素であるということを覚えておかなくてはなりません。

ありがとうございました。

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2012年7月19日 (木)

かみ合わせ治療体験

知り合いの先生から教えてもらった咬合治療体験の話です。

患者は神田正則さんという、知る人ぞ知るというカリスマ経営コンサルタントです。

術者は北海道の佐藤先生という歯科医師で、私も同じ勉強会で学んだ一人です。佐藤先生はその後、独自に勉強を続けられておられます。

「引用」

どこにいっても治らなかった10年来の、原因不明の肩コリが?みるみる改善した、個人的な話
北海道の歯医者に通っている。と言うと驚かれるのだが、噛合わせ?を治してもらっているのだ。
実はね、私、もう15年ぐらい、ずっと肩コリに悩まされてきたん?ですよ。それが酷くなったのが、5年前。ベッドのうえから立ち上?がろうとしたときに、首のあたりをギクっとやってしまったのです?ね。それ以来、左肩甲骨裏の重苦しい痛み、瞼の痙攣がはじまった?のですね。
こうした症状。マッサージにいったり、鍼にいったり、薬を飲んだ?り・・・一時的にはよくなったと感じることがあっても、すぐに再?発してくる。
いまから考えると、そのときから、左手の中指にあった古傷が、黒?くなりはじめたのです。はじめは黒い点だったんですよ。それが黒?い線となり、それが年々、濃くなっていく。
その爪の黒い筋が、実は悪性黒色腫という、ほんとうに悪性の癌だ?ということを告知されたのが、1年半前。
もう、まいちゃっていたんですよ。
皮膚癌は手術で切除したでしょ。だから、病院では、もう奇跡的、?最善の状態で完治したことになっています。
でもね・・・心の底で、皮膚が癌化したのは、表面的な話で、根本?的なところが解決してなきゃ、こりゃ再発するかも・・・という不?安が残っていたんですよ。
でも・・・その根本が、どこにあるのかが、わからなかった。
ところが、ですよ。この根本的な原因を、みつけちゃった人がいるんですね。
なんと、それが、今年2月に札幌で行った講演会の懇親会で、となりに座った歯医者の先生。いままでの身体の不調を、全部、噛合わ?せから、説明してくれたんですね。
私、翌日には、講演の合い間をぬって、治療をはじめました。その結果、噛合わせのマウスピースを寝る間だけつけていたら、みるみる健康状態が改善。たった1カ月後には、がーはっはっはーーーーーーー。
いやーな、おもーい鈍痛の肩コリはなくなる。便通はよくなる。顔は小さくなる。脇の下の腫れはなくなる。などなど。ちょっと私の身体にとっては奇跡的なことが、数々起こっています?
その結果、何が良かったというと、身体の不調の根本的な原因が取?り除かれた感があるんですよ。
つまり、完全な健康。それが、常にあるという実感。
という、あくまでも個人的な話なんですが  どうして、噛合わせの調整が、これほど劇的な変化を、私の身体にもたらしたのか、?については、次回に説明しますね。乞う、ご期待。
いやー噛合わせ治してもらったら、全身が10歳、若返った気がす?る。がーはっはっはーーーーーーー。
以上、あくまでも個人的は話。つづく
どこにいっても治らなかった10年来の、原因不明の肩コリが、?みるみる改善した、個人的な話  その2の巻
で、奇跡的に時間が空いていたので、さっそく翌日朝、私は治療室?をノックした。その名医は、おたく的。治療をはじめると、彼がいかに自分の治療?法に自信をもっていて、なおかつ愛しているかがビンビン伝わって?くる。まずは最先端の機器で、骨格、首、顎あたりのレントゲンをとり、?さらにはガムを噛んでいる口の動きをコンピュータで記録・分析。「やっぱり・・・」
先生は、レントゲンを指さしながら、首や鎖骨のゆがみを指摘する?
驚いたのは、そのあと  先生が、僕の左肩に触れたとたんに、?身体がぐらっと傾く。一方、右肩に触れても、身体はくずれない。なぜかといえば、噛み合わせが微妙にずれているからだ。
先生は、噛み合わせの特定箇所に、試しに紙一枚を挟んでみる。す?ると・・・
左肩をさきほどより強く押しても、その瞬間に、びくともしなくな?る。
「ええええ。騙されているんじゃない???」と、私は先生を疑う?が、先生の説明はクリアだった。
「神田さん、想像してみてください。頭の重さは4キロ。ボーリン?グのボールぐらいの重さです。これが、やじろべーのような骨格に?乗っているのです。そのボーリングボールのバンラスをとっている?のが、顎なのです」
つまり、顎がずれると、割りばしでこしらえたヤジロベーのような?上にのっているボーリングボールの位置がずれる。すると・・・小?学生でも、どうなるかわかる!!
骨格が崩れるのだ。これは、怖いほどの、身体ドミノ倒しだ。
顎がズレる  頭の位置がズレる  それを支えようとして、?首の骨がズレる  それを支えようとして、鎖骨がズレる  ?肩甲骨の位置が変わる  背骨が曲がる  腰骨がズレる ⇒? 延々にゆがみの連鎖が起こる。これが若いときには、問題ないんだ。筋肉が支えているからね。
ところが年を重ねていくと、臨界点を超えたところで、突然、ガタ?がくる。
しかも、だ。当然、ずれた骨格を筋肉は24時間・365日支えようとするわけ?だ。4キロのボールを、細かい筋肉で支え続けるわけ。そう、こうしている一瞬一秒でも。24時間365日、筋肉は緊張?、硬直。
だから・・・・当然、マッサージしたって、日数がたてば、また永?遠に、永続的にコリがでてくるわけです。
驚くべき話は、さらにある。このようなメカニズムがわかると、顎が正しい位置に収まった瞬間?に、首の筋肉が柔らかくなる。いい? その瞬間だよ?瞬間に、ガチガチだった、首や肩の筋肉がふわふわになるの。
これは感覚ではない。数値で把握できる。
正しい噛み合わせになるよう、紙一枚、挟むと、その瞬間に、筋肉?の硬さを測る計器の数値が、ぐぐっぐんと下がっちゃう。これは、ありえないね。なんで、こんなことが、知られていないんだろう???
僕は、この先生は、天才かとおもいました。というのは、歯科だけ?の知識じゃダメで、身体全身にかかわる東洋医学を相当研究してい?ないと、これはできない。
見ただけで、ぱぱぱぱぱっと、紙を挟む位置を調整し、筋肉に無理?がかからないようなバランスに整えちゃうのね。偽物の天才って、自慢したり、傲慢で、自分を大きく見せることで?、まわりに信者で固めちゃったりするんだけど、この先生は、奥さ?んが厳しい。だから、ぶれないし、驕らない。というわけで、もちろん、いろんな治療があって、もちろんいろん?な素晴らしい先生がいるんだけど、私は、このような体験をしまし?たので、ご参考になればと思います。
それと、これは神田個人的な効果ですから、あなたの場合は、どう?かというのは、なんとも私はアドバイスできません。でも、原因が?わからない場合には、相談してみてもいいかもよ。
一応、許可もらっているので、ご紹介しますと、札幌の幸健美歯科?の佐藤先生です。ご関心ある方は、ネットで検索してみてください?
追伸、しっかし、健康関係のひとが、それぞれの分野ごとにバラバ?ラになっている時代は、もう終わりですね。だって西欧医学だけで?も、東洋医学だけでも、それだけじゃ十分じゃないもの。いまある?診断技術や、歯科医、内科医、東洋の治療家、食事療法の方々が連?携すれば、かんたんに予防医学の先進国に、日本はなりますよ。
でも、現状、分野が違うことで、お互いが主導権争いしているんだ?もの。
これ、やめましょうよ。
患者本位の医療を創造できるチャンスは、まさに今だと思います。
「病気のない世界は、日本からはじまる」ってことを、そろそろ、?私たちは気づかなければならないと、僕は思います。

咬合治療の可能性と素晴らしさを、ぜひ多くの悩める方々に知っていただきたいと思います。

当委員ホームページにも、かみ合わせ治療の体験談を載せておりますので、ぜひご覧ください。

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2012年6月26日 (火)

本当は恐ろしい親知らずの話

先日作りました、院内掲示用のパンフレットです。そのまま引用します。

本当は恐ろしい親知らずの話

奥歯の親知らずが腫れていたが、少しの間我慢していたら自然に治ってしまった。こんな経験をしたことはありませんか? 親知らずは、腫れても自然に治るから心配ないなんて思っていると大変なことになってしまうかもしれません。ここでは、親知らずの腫れをそのまま我慢し続けると、どこまで悪くなる可能性があるのか解説します。

■一般的な親知らずの症状

 一般的によくある、親知らずが原因で起こる炎症が奥歯に限定している場合には、次のような症状が現れます。

・奥歯の歯肉がうずく
初めは、親知らずの周囲の歯肉が炎症を起こして、うずくような感じがします。

・腫れや痛みが強くなる
はっきりと親知らずが痛いと感じるのがこの時期で、実際に親知らずの周りの歯肉が腫れたり、膿が出たりします。

・口が開きにくくなる
さらに炎症が進行すると痛みや腫れとともに、口を開きにくくなってしまいます。治療を行なっても症状が落ち着くまでに時間(1週間~3週間程度)がかかることがあります。

 これらは歯医者さんで治療が行なわれる一般的なケースです。腫れた親知らずの周辺を十分に洗浄したり、薬を飲んだりしながら、症状が落ち着くのを待って、症状を繰り返す前に親知らずを抜きます。するとそれ以降、親知らずの症状には悩まされなくなります。

■親知らずが原因で起こる最悪のシナリオとは?

 親知らずが原因の感染が、体の中のいたるところにある「隙(げき)」と呼ばれる筋肉と筋肉の間にある密度の薄い組織を通じて広がっていきます。最悪のシナリオは、次のようなケースが考えられます。

1.
下の親知らず周辺が腫れる
下の親知らずが腫れて痛くなるが、時間がたてば自然に治ってしまうと思い込んでそのままにする。だんだんと口があけられないほど、炎症がひどくなる。

2.感染があごの下に広がる
あごの下の部分が明らかに膨らみ、発熱や全身の倦怠感などがひどくなる。歯医者さんで治療を行なったり、処方された薬を飲んでも、症状がさらに進行してしまう場合、歯医者さんから「口腔外科」がある病院に紹介され、入院することもあります。

3.
感染がのど周辺にまで広がる
あごの下に広がった感染がさらにのどの脇にまで進行する。次に首を伝わり、胸の周辺に広がっていく。感染がここまで広がると一刻を争う事態となります。

4.
感染が心臓周辺にまで広がる
胸にまで感染すると、一気に心臓周辺にまで広がるため、死亡することもあります。首から下に感染が広がってしまった場合の死亡率はなんと20%以上とも言われています。


 しかし、このような事態になることは非常にまれです。親知らずは、痛んだり腫れたりすることを繰り返すことが多いですので、誤った自己診断で大きなトラブルにならないように、痛みや、腫れなどの症状が出たときには、早いうちに病院で診てもらってください。

歯は体の組織の中で唯一、体の中と外にまたがっている組織です。つまり境界があるため、そこから体内に容易に細菌が入り込みます。歯周病が全身の様々な疾患と深い関係があるのもそこに由来します。

手足の傷は、みなさんすぐに消毒してリバテープや包帯などで覆って感染に気をつけますが、口の中は意外と無頓着な場合が多いようです。歯の特殊性をぜひご理解ください。

 

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2012年6月25日 (月)

考えさせられる話

欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか

 とある記事からの転載です

ヨーロッパの福祉大国であるデンマークやスウェーデンには、いわゆる寝たきり老人はいないと、どの福祉関係の本にも書かれています。他の国ではどうなのかと思い、学会の招請講演で来日したイギリス、アメリカ、オーストラリアの医師をつかまえて聞くと、「自分の国でも寝たきり老人はほとんどいない」とのことでした。一方、我が国のいわゆる老人病院には、一言も話せない、胃ろう(口を介さず、胃に栄養剤を直接入れるため、腹部に空けた穴)が作られた寝たきりの老人がたくさんいます。

 不思議でした。日本の医療水準は決して低くありません。むしろ優れているといっても良いくらいです。

 「なぜ、外国には寝たきり老人はいないのか?」

 答えはスウェーデンで見つかりました。今から5年前になりますが、認知症を専門にしている家内に引き連れられて、認知症専門医のアニカ・タクマン先生にストックホルム近郊の病院や老人介護施設を見学させていただきました。予想通り、寝たきり老人は1人もいませんでした。胃ろうの患者もいませんでした。

 その理由は、高齢あるいは、がんなどで終末期を迎えたら、口から食べられなくなるのは当たり前で、胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは非倫理的であると、国民みんなが認識しているからでした。逆に、そんなことをするのは老人虐待という考え方さえあるそうです。

 ですから日本のように、高齢で口から食べられなくなったからといって胃ろうは作りませんし、点滴もしません。肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません。内服投与のみです。したがって両手を拘束する必要もありません。つまり、多くの患者さんは、寝たきりになる前に亡くなっていました。寝たきり老人がいないのは当然でした。

欧米が良いのか、日本か

 さて、欧米が良いのか、日本が良いのかは、わかりません。しかし、全くものも言えず、関節も固まって寝返りすら打てない、そして、胃ろうを外さないように両手を拘束されている高齢の認知症患者を目の前にすると、人間の尊厳について考えざるを得ません。

 家内と私は「将来、原因がなんであれ、終末期になり、口から食べられなくなったとき、胃ろうを含む人工栄養などの延命処置は一切希望しない」を書面にして、かつ、子供達にも、その旨しっかり伝えています。(宮本顕二)

医療費は1年に一兆円ずつ増えています。(ちなみに歯科はずっと横ばいです)その殆どは老人医療や終末治療に使われています。

語弊を承知で言えば、医科は病気をどんどん作っているようにしか感じられません。例えば血圧の基準など、どんどん下げられて、今は、ある年齢になれば、国民総高血圧と言っても過言ではないような気がします。

冷静に考えれば、異常ですよね。

医療機関、製薬会社、医療行政の深い闇を感じてしまいます。

松本光正著「血圧心配性ですよ」「健診病にならないために」をぜひお読みください。

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2012年6月 8日 (金)

歯周病の話(2)

う蝕(虫歯)も歯周病も細菌が引き起こす病気です。

では、口の中を無菌化すれば、病気は進行しないのでしょうか?

正解は「YES」です。

動物実験で、帝王切開で母体から無菌的に取り出し、無菌状態の飼育箱で、無菌状態の餌を与えて育てた動物に、いくら砂糖を与えても虫歯にはなりませんでした。その後、虫歯菌を口の中に塗布すると、あっという間に虫歯が発生しました。

この実験からも、口の中の細菌を無くせば、虫歯や歯周病の発生を抑えることができます。しかし、我々の生きている環境は常に雑菌まみれです。その中で無菌状態を保つには、抗菌内を飲み続けながら、強いうがい薬などで頻繁に口の中を洗浄する必要があります。

これは、現実的に無理な話ですね。

ちなみに、人間の腸の中には120兆もの細菌がいると言われています。人間の細胞の数が60兆暗いですので、これはもう「共存している」と考えたほうがいいと思います。つまり、細菌とうまく付き合っていくということです。

先日、藤田紘一郎先生の本を読んでいて、面白い事が書いてありました。トイレのウォシュレットが普及して、肛門の粘膜がただれたりする人がかなり増えたということです。特に1日に数回も徹底的に洗うような人は適面だそうです。

人間の皮膚には常在菌というものが多数いて、それが皮膚を守っているそうで、お尻の場合も大便から来る菌とうまく共存して守られているそうで、それを洗ってしまうために皮膚のトラブルが起きるそうです。これを見て、私もウォシュレットの使い方が少々変わりました。(笑)

話がそれました。歯周病を抑制するには、あるレベル以下に細菌の数を抑えることです。そのために、歯科医院ではブラッシング指導や、歯石取りを行います。

そのレベルは、当然ながら人によって違います。たまに、ほとんど歯を磨かないのに虫歯にも歯周病にもならない(歯肉炎はありますが)人がいます。このような人は、レベルがほかに人に比べてかなり高いところにあるのでしょう。

持って生まれた体は変えようがありませんが、工夫をすれば、免疫を活性化することによってレベルを上げることができます。また、食生活もかなり大きな影響があります。

つまり、歯周病を防ぐには、従来の歯科医院で行われる治療に加えて、体の免疫を活性化する指導が必須であると考えます。免疫を活性化すれば、当然ほかの全身的な病気も良い方向に向かいます。

口は体の一部であり、全身はつながっていますので、体全体をトータルに見ていく目が必要です。そうなると、東洋医学的な考えに行き着きます。その中で重要視したいのが、我々の仲間が行っている咬合治療です。

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