健康になる食事パートⅡ(油と砂糖)
食に関しては、様々な方がたくさんの本を書かれています。中には極端すぎて、修行のような内容や、とても続かないだろうと思われる内容、ちょっと首をかしげたくなるような内容のものもあります。その中で、私が一番参考にしているのが、幕内秀夫さんの本です。この方は管理栄養士で、いくつかの病院食や最近は食の崩壊を止めるため、社員食堂の改革なども手がけられているようです。
昨日もラジオで言っていましたが、日本の食料自給率は40%くらいで、先進国の中では圧倒的に最下位だそうです。しかも、減反政策などさらに自給率を下げるような政策がなお続けられています。いくら経済力があるとしても、いざという時に諸外国が食料を売らないと言ったらどうなるのでしょうか。もちろん国同士の関係はそんな単純なものではないでしょうが、最後は持っている国の方が強いのではないでしょうか。昨今の原油高騰などを見ても、同じ事が言えるような気がします。
さて、この幕内さんの本に共通する事は、今すぐ実行できる事、長続きする事を書いてあるところに共感します。例えば、野菜一つにしても理想を言えば国産の無農薬有機野菜で新鮮なものという事になるでしょうが、現実問題として、その様なものが年間を通して全ての方に手に入るかというと、それは不可能だと思います。ほとんどを輸入に頼っている作物もたくさんあると思います。
その様な日本の現状の中で、理想を目指すのではなく、マイナスを減らしていくかという考え方で書かれていますので、現実とのギャップが小さい分、長く実行できるでしょう。何回かに分けてご紹介していきたいと思います。もちろん皆様にこれを押し付けるのではなく、一つの参考にしていただきたいと思います。私も食に関しては色々取り組んできましたが(健康診断でいつも体重を落とすように指摘されますので)現在は家族全員、この幕内さんの本を参考に食を考えています。
さて、いくつかのキーワードがありますが、その一つが「何を食べないか」です。特に注意するのが「油」と「砂糖」です。この一週間の朝昼晩、間食を思い浮かべてください。その中で、油や砂糖を使っていない食事は何回あったでしょうか。本来、日本人が昔から食べている日本食はほとんど油や砂糖を使いません。食事が西洋化するにつれてそれらの使用量が多くなってきます。
揚げ物、炒め物だけでなく、朝パンに塗るバターやマーガリン、ジャム類、野菜を食べるのは良いのですが、それにたっぷりかけるドレッシングやマヨネーズ、間食としてついつい口に入れてしまうお菓子類や糖分入りの缶コーヒー、缶ジュース、昼飯代を浮かせるために、あるいは時間を節約するために食べるハンバーガー類などなど気を付けてみると、思った以上に油と砂糖を採っていることを自覚すると思います。
ちなみに、幕内さんいわく、日本人が朝食として食べているパンは主食ではなく、お菓子に分類するそうです。それは、日本のパンは真っ白でふわふわで、かみごたえのない、軽いものがほとんどだそうです。これは何を意味するかと言うと、小麦粉をとことん精白して、場合によっては白くするため漂白して作ります。お米の玄米と白米の違いを思い浮かべればよくわかると思います。どちらが体に良いかは言うまでも無いでしょう。ちなみにパンを主食とする諸外国のパンは黒パンやライ麦パンなどを思い浮かべていただければわかるように、真っ白なパンではありません。重さもあり、かみ応えがあります。ちなみに日本の白いパンはかみ応えがないため、十分に唾液が出ないため、のどの通りが悪く、そのためバターやマーガリンといった「油」を塗ってあげないと食べづらくなります。
話が少しそれました。日本食は薄味が多く、素材の味が出ますので、へたな素材を使うとまずくて食べられません。それに対して「油」を使うと素材の悪さをごまかす事ができます。つまり、油は粗悪な食材を美味しく変えてしまう魔法の調味料なのです。
私は魚釣りをしますが、鯛が連れたときは、塩焼きにして食べることがおおいです。油を使いませんので、食材の味がよくわかります。私の子供は新鮮な魚を食べつけているせいか(とはいってもそんなしょっちゅう大物が釣れる訳ではないのですが)、例えば養殖の鯛の塩焼きが出ても、いっさい箸をつけません。子供ははっきりしています。もったいないので、私や家内が食べることになります。
もちろん油や砂糖を全て否定しているのではありません。現代人は意識しないと摂取過多になっていますので、少し減らす意識を持って丁度良いくらいになるということです。
また、子ども、20代、30代くらいまでは、体の方に対応力があり、活動する機会も多いのでまだ良いのですが、その食習慣をそのまま引きずって40代に入る頃から色々な症状が表面化してきます。有名人でも癌や突然死などが報道されるのがこの年代からでしょう。私もその年代に突入してしまいました。何かとお付き合いも多くなり、お酒の機会も多くなりましたので、つまみの頼み方にも少し気を使っています。飲んだ後のラーメンは、ここ数年やめました。
人間は植物と違い、他の命をいただかないと生きてはいけません。食は生命の根源に係わる問題です。それは多分私があえて言わなくても皆さんが大なり小なり気付いているところでしょう。仕事や様々な事情で3食、理想的に採れる方はそう多くはないと思います。では、今ある環境の中でどうすればよいか、今後、自分が実行している事も含めまして、提案していきたいと思います。長く実行できなければ意味がありませんので。
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コメント
Informative article, totally what I was looking for.
投稿: Why Did Italy Never Colonize? | 2022年4月10日 (日) 09時48分