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2006年6月28日 (水)

低体温は病気の一歩手前です

最近は、平熱が35度代の方が結構いらっしゃいます。これは、結構問題です。

人間の体の中は常に化学反応を起こして維持されています。それをつかさどるのが「酵素」と呼ばれるものです。この酵素が活動するには、適温というものがあります。通常、成人の日本人ならば36度5分前後と考えられます。つまり、この温度が平熱としてもっとも適している温度と考えられます。35度代になると、酵素の活動が弱まるのは想像がつくでしょう。たかが1度前後の事ですが、生体のとってみれば非常に大きな差になります。

では、なぜ低体温がおきるのでしょうか?原因は色々考えられます。一つは生活習慣の変化です。特に今の若い人は入浴をシャワーで済ませて、湯船にゆっくり浸かる事がない方が多いようです。やはり入浴は湯船にゆっくり浸かって体の芯から温める事が大事です。このときの温度は体温+4℃が最も快適に感じる事がわかっています。このとき、副交感神経が刺激されます。この神経はリラックスの神経ですので、眠たくなったりします。ちなみに、熱過ぎると交感神経が刺激されますので、逆に興奮状態に入りますので、よっぽど目を覚ましたい時以外は避けた方が体のためです。

また、食生活からも低体温が起きます。今の方(特に若い方)は、冷たいものを飲み食いする機会が非常に多いと思います。ペットボトルを片手にという姿をよく見かけます。夏場、とくに私が住んでいる熊本などは全国の最高気温でよく1位になるくらい暑いので、そのような場合は熱を逃がす事も大切になります。しかし、寒い時期に習慣で冷たいものをとり続けると、当然、体はどんどん冷えてきます。体を温める食物と、冷やす食物もあるのですが、それはまたの機会に書きます。

生活環境で言えば、エアコンの普及もあります。最近の夏場の気温は我々が子供の時よりも明らかに高くなっていると思います。昔は窓を開けて、蚊帳と扇風機でなんとか寝れたものですが、今はエアコンのタイマーが切れると目が覚めて、再度つけてしまいます。  熱中症などの予防にもエアコンは必需品だとは思いますが、設定温度が問題です。ガンガン冷やしてカーデガンを着ながら仕事をするような状況はちょっと考え物です。今流行のクールビズではありませんが、着るものなどで自分でできる範囲のコントロールをして、エアコンはそれを補う程度の使用に留めたいものです。地球にも優しくなります。

運動不足も体温が上がらない原因になります。筋肉は体内で熱を発生する主要な器官です。寒い時に体がぶるぶると震えるのは、筋肉を収縮させて熱を発生させるためだと言われています。現代人は慢性の運動不足に陥っています。車社会が浸透して、ちょっとそこまで行くのにも車やバイク、自転車に乗ってしまいます。人間にとって歩く事は健康維持に非常に大切な事です。これにつきましては、以前触れていますので、ご興味のある方はそちらをご参照ください。運動不足は生活習慣病の原因にもなりますので、ぜひ運動、特に散歩は心がけたいものです。

最後に、若い人に多いのが夜更かしです。夜起きていると、交感神経の刺激が夜間にシフトして、朝起きた時からお昼過ぎまで眠った状態に入ります。覇気がなくて手足が冷たく低体温で、15~16時になると元気が出てきて、夕方から仕事がはかどるというパターンに陥ります。思い当たる方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

30代後半くらいから増えてくるのが、クスリの常用による低体温です。これについてと、補足をまた次回書きたいと思います。

今の平熱は何度か、是非1度測ってみて下さい。

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2006年6月23日 (金)

学校保険委員会で講話してきました

6月21日、私が校医をしている某小学校の学校保険委員会で「口腔から子どもの心と体が見える」というタイトルで、講話させていただきました。

私が日頃から研究しているかみ合わせと全身健康の関係を中心に、今の子ども達が非常に危機的状況であること、その子ども達を健康にするにはどうしたらよいかと言う事を中心にお話いたしました。

伝えたい事が山ほどある中、30分と言う時間でしたので時間が足りずに広く浅くという内容になってしまいましたが、父兄の方に少しでも「気付き」を与える事ができたのなら本望ですが・・・。

内容はほとんどが過去にこのブログで取り上げた事のある内容でした。

講話に先立ち、私が日頃使用している、大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生が考案されました、全身健康調査票(110項目ほど体に関する質問が記載されています)から20項目を抜粋して4,5,6年生にアンケートをとっていただきました。

それが、次の項目です。

1 体力がない        2 疲れやすい

3 元気が出ない       4 何もする気がない

5 眠れない         6 昼間に眠い

7 死んでしまいたい     8 頭がボーっとする

9 頭が痛い         10 目が見えにくい

11 耳鳴りがする       12 耳が聞こえにくい

13 鼻が詰まる        14 口やのどがかわく

15 あごがガクガクする    16 首がこる

17 肩がこる背中が痛い    18 腰が痛い

19 花粉症、アトピー     20 風邪を引きやすい

○×形式で生徒に記入してもらいました。

結果を見ると、学年が上がるに連れて確実に数値が増加しており、ほとんどの項目が20%を越えており、50%を越える項目もいくつかありました。

私も日頃、子供達の診療をしながら、今の子供に危機感を感じておりましたので、ある程度の結果は予測していたのですが、今回のアンケート結果は予想をはるかに上回るものでした。私一人だけで全てを解決できる訳ではありませんが、このまま放置しても、何も解決しませんので、少しでも足しになるような情報を継続的に発信していく必要性を感じました。

子供、特に小学生の場合、やはり一番大切なのは、親に気付いていただく事、親に変わっていただく事です。親の意識や行動が変われば子供は必ず変わります。その逆も真なりです。

少子高齢化が進む中、子供は国の宝です。その子ども達が非常に病んでいます。しかし、ほとんどの方がそれに気付いていません。

知識を増やして、子供から発せられているSOSを敏感にさっちして、早期に対策を施してあげたいものです。

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2006年6月16日 (金)

顎咬合学会に参加してきました

前回も書きましたが、6月11,12日、東京で行なわれた顎咬合学会に参加してきました。前回は渡辺淳一氏の基調講演の話で終わってしまいましたので、今回はその内容について書きます。

私が今一番興味を持って取り組んでいる「かみ合わせと全身健康の関連」についていくつか発表があっていましたので、それを拝聴してきました。

その中で、多くの先生が参考にされていたのが全身の姿勢です。

今まで我々歯科医師は、口の中の狭い範囲を一生懸命研究し、治療してきました。個々の歯をしっかり治すと言う意味ではそれでよかったと思います。しかし、歯も全身の臓器の一部であると言う考え方をすると、全身との係わり合いという視点が今までは抜けていたような気がします。

事実、我々が読む専門誌を見ても、歯個々の写真や上下の歯の関係を示す写真は数多く載せられていますが、全身との関わりを示すような写真はほとんどありません。(それでも最近は徐々に増えて来ました)

以前から私のブログを読んでいただいている方にはもうお解かりだと思いますが、歯のかみ合わせは全身の健康に密接に関連している事がわかってきました。

人間は重力に逆らって立ち上がりました。その結果、脳の発達をうながし生物の頂点に立ちました。以前も書きましたが、猿回しの猿に芸を教え込む時、まず立つ練習から始めるそうです。立てるようになると、芸を覚えるスピードが急速に上がってくるそうです。人間とチンパンジーは遺伝子的には99%近く同じだそうです。ではその違いは何かと言うと、2足歩行を獲得したかどうかの違いだとも言えるでしょう。

人間と同じ比率の人形を立たせようとしても非常に困難です。安定を考えると足の裏が狭すぎます。つまり、人間はそれだけ非常に精密な姿勢調整機構を備えていると言う事です。その機構の一つがかみ合わせ(正確に言うと、下顎の位置)だと言えます。

自分では真っすぐ立っているつもりでも、我々専門家から見ると、前後左右に傾いていたり、左右にねじれていたりします。体が傾いたりねじれたりすると、筋肉のバランスが悪くなりますので、こりや痛みを生じることは容易に想像できるでしょう。また、姿勢が歪むと内臓にひずみが出て圧迫され、障害が出る事も想像がつきます。また、背骨が歪むとその中を通っている神経や血管が圧迫される事により、様々な障害が引き起こされる事も、言われてみればなるほどと思われるのではないでしょうか。

特に首の骨がずれると脳に行く血管が圧迫されて脳が虚血状態になり、神経系や免疫系に深刻な影響を及ぼす事も考えられます。実際に私が所属している日本咬合学会では脳科学者と共同研究を行なった結果、かみ合わせを良くする事により、明らかに脳の血流が上がった事をファンクショナルMRIを用いた研究で実証しています。

かみ合わせと全身健康の密接な係わりは、残念ながらまだまだ認識が浅く、特に医者の方々にはほとんど理解されていないのが現実です。頭痛や肩こり、うつ、耳鳴り、花粉症などで歯科に行きなさいというドクターは残念ながら皆無に近いでしょう。

しかし、かみ合わせを治す事によって、それらの症状が完治、あるいは軽快している事もまぎれの無い真実です。この事を多くの方に知っていただきたくてこのブログを始めました。

先日の国会で、老人医療費の一部負担金の値上げが可決されたようです。これから医療費はますます上がっていくでしょう。何度も書きましたが、歯が健康な方の総医療費(歯科、医科を含む)は総でない方の3分の1程度で済んでいるという統計がいくつも出ています。

21世紀、歯科が健康に貢献できる部分はますます広がっていくと思われます。

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2006年6月14日 (水)

鈍感力について

6月11,12日に東京で開催されました、顎咬合学会に参加してきました。この学会は会員数6千名あまりの歯科の中では最大の学会であり、今の日本のトップクラスと言われている治療がいくつも見られるので非常に勉強になります。

発表の中で目に付く題材は、「インプラント」「審美歯科」「かみ合わせと健康の関係」「歯周治療」「歯科開業学」などに集約されていたようです。

学術講演に先立ち、基調講演として作家の渡辺淳一さんの講演がありました。皆様もご存知のように超人気作家のお1人であり、札幌医科大学のご卒業で整形外科の講師までされていましたので、医学に造詣が深いことは言うまでもありません。

私も一時期かなりはまって著書を読みあさった事がありましたので、直接その姿を拝見できた事は感激でした。

ご講演の中で強調されていた事が「鈍感力」という話でした。これは著者が作った言葉だそうで、敏感力に対抗する言葉だそうです。

世間では、何事に対しても敏感である事は大切だとされていますが、本当にそうだろうか。鈍感力の方が今の世の中を生きていく上で大切な事であり、それは一種の素晴らしい才能ではないだろうかとおっしゃっていました。逆説的な考えなので、一瞬そうかなと考えさせられましたが、ご講演を拝聴するにつれ、なるほどと考えさせられました。

いくつかの例を出して鈍感力の説明をされました。その中で印象に残ったものをご紹介します。

一つは著者が札幌医大の医局にまだいた頃の話です。少し上の先輩で、手術の時などいつも教授に怒られる方がいらしたそうです。怒られるたびに「ハイハイ、ハイハイ」と返事をされていたそうです。渡辺氏いわく、見るからに怒られやすいようなタイプの方だったそうで、教授も怒りやすかったのか、いつもその方に怒りの矛先が向いていたそうです。手術後、さぞや落ち込んでいるかと思うと、けろっとしてビールを飲まれていたそうです。今思うと、多分教授の注意をほとんど聞いていなく、聞き流していただけなのだろうと考察されていました。その方は、いつも教授に怒られながら側についていましたので、技術もしっかり盗んで今は札幌郊外の大病院の院長をされており、非常にお元気だそうです。今でもお会いすると「ハイハイ」と言われているそうで、鈍感力のなせる業だと思われたそうです。

次の例は逆で、渡辺氏が諸事情で医者を辞めて筆1本で生きていこうと決心して東京に出た頃の話だそうです。まだ駆け出しの頃で文章を書いては出版社などに持ち込むものの、なかなか取り合ってももらえず同世代の仲間と悶々としていたそうです。その中で、誰が見ても才能的に群を抜いていた方がいたそうです。自他ともに認める才能で、その分プライドも高く、書いた文章がボツになったりけなされたりすると非常に落ち込んで、ずっとそれを引きずっていたそうです。結局その方はあまり陽の目を見ることなく、文壇から消えていったそうです。これは鈍感力を持ち合わせていなかったために起った悲劇的な例です。

もう一つの例は、渡辺氏の今住んでいるご近所さんで、80過ぎの一人暮らしで非常に元気なおばあちゃんの話でした。この方は年にもめげず、真っ赤な服装をされていたりするそうで、会うと「この服にあってますか」と聞かれるそうです。内心とても似合っているとは思えなかったそうですが、そうは言えませんので「よくお似合いですよ」と答えると、「ありがとう」と嬉しそうに答えて去っていかれるそうです。このような事を何度かくり返すうちに、不思議とそのような服装がだんだん似合ってくるようになり、ご本人も綺麗になってきたそうです。女性は誉められて元気になる性であるおっしゃっていました。この方も、ひと目をあまり気にしないマイペースの鈍感力をもった方なのでしょう。

鈍感力は言葉を変えると「自己中心的な人」「他人の話を聴かない人」とも言えるでしょう。それが他人に大きな迷惑をかけるようだと困りますが、「またあいつか・・・」と思われる程度ならば大切な才能なのかもしれません。事実、そのような人が健康で長生きする傾向にもあるようです。

何かと生き急いでいる感のある現代人にとって、この「鈍感力」を身につけることは必要な事なのかもしれません。特に今の子ども達に対してそう感じます。

学会の内容にはまた機会を見て触れていきます。

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2006年6月12日 (月)

祖母を見送って

6月4日、奇しくも虫歯予防デーの早朝、祖母が亡くなり、何かと慌しくてブログの更新が遅くなりました。

88歳でしたので、天寿を全うしたとは思いますが、やはり寂しいものがあります。

4年前に足を骨折して寝たきりになってしまい、残念ながらその後は1度も家に帰る事はありませんでした。頭は非常にしっかりしていましたので、本人は思い通りにならない体にかえって辛かったかもしれません。

長年、糖尿病をわずらっており、加えて骨粗しょう症もありましたので、骨折も思うように治らなかったようです。最後は脳梗塞だったようです。早朝だったため、誰も立ち会うことができなかったのは少々心残りですが、特に苦しむ事も無く眠るように逝ったそうですので、それが救いです。今は、長年注いでいただいた愛情に感謝し、ご冥福を祈るだけです。

日本は超高齢社会に向かってばく進しております。祖母を見ていて、もちろん身内としましては生きているだけでも有難いのですが、本人にしてみればどうだったのかと考えさせられます。

世界1位の長寿国である日本ですが、高齢者の有病率もトップクラスです。やはりできる事ならば、元気で長生きをしたいものです。一見便利で豊かになった我が国ですが、健康で長寿という観点から見ると、方向が少しずれてきているような気がします。出生率も最低をまたまた更新して1.25だそうで、日本の人口もいよいよ減少に転じたそうです。

誰が考えても、医療保険が破綻するのは目に見えています。歯科でも予防は保険でまかなうが、銀歯や詰め物は保険からはずすと言われています。例えば、銀歯を1本入れると今は2300円程度(再診料等は含まず、歯によっても違います)で治療ができますが、仮に今の状態で保険からはずれると、7600円くらいかかります。

また、保険から外れるということは、価格設定や使用材料がが医院ごとに自由にできるようになるため、今よりも価格が上がる事が考えられます。このような動きは当然医科でも起こる事が考えられます。

目の前にそのような時代が迫っています。私がいつも繰り返し言い続けている事ですが「健康は与えられるものではなく、自ら努力して勝ち取るものである」ということを再度強調していきたいと思います。

その中で、歯科が健康維持に非常に大きな貢献ができる事が解っておりますので、これからも様々な情報を発信していきたいと思いますので、時々チェックしてみて下さい。

祖母のご冥福を祈って合掌!

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2006年6月 3日 (土)

虫歯予防週間です

6月4日は、誰でもご存知の虫歯予防の日です。昔からこの時期に学校では歯科検診があっていたのではないでしょうか。私も先日、某小学校に検診に行きました。来週再来週と保育園の検診が続きます。

昨年も書いた記憶があるのですが、本屋に行って健康雑誌を片っ端からチェックするのですが、残念ながら歯科の特集はおろか、記事もほとんど見当たりませんでした。

最近は健康雑誌をはじめ、女性誌や一般週刊誌などにも歯科の記事が載るようになりましたので、年に1度のこの時期は、大々的な特集が組まれる事を期待していたのですが、そうは問屋がおろさないようです。

2007年問題と呼ばれる、団塊の世代の方々が定年を迎えられます。医療保険がますます切迫しそうな感じです。加えて出生率がさらに下がって1.25になったという記事も載っていました。日本の人口が初めて増加から減少に転じたともありました。少し前に出された政府の非常に希望的観測とはますますギャップが大きくなるようです。

人間、若いときは色々な欲がありますが、年をとるごとに、だんだんそれも減ってきます。(中には例外的な方もいらっしゃいますが)定年以後は、ゆっくり旅行などを楽しもうと思われている方もたくさんいらっしゃるでしょう。その時の大きな楽しみは、その土地土地の根異物料理や郷土料理などを堪能する事ではないでしょうか。

その時、歯がしっかりしている方と、そうでない方は、その楽しみが何倍も違うのではないでしょうか。

お口に中でもっとも味を感じるのはもちろん舌ですが、その他にも歯ぐきやほっぺた、唇などにも味を感じる器官があるそうです。ですから、お母さんが入れ歯になると、口の中を覆う部分が出てくるので食事の味が変わるといいます。多分、味を感じにくくなる分、濃い味になるのでしょう。

団塊の世代に方々は、日本の高度成長期を支えるために、猛烈に働かれていた方々だと思います。その頃は、歯の治療のために仕事を休むなんてとても言えなかったでしょう。私も毎日診療をしながら、仕事と引き換えに歯を失った方々をたくさん見ます。仕方が無かっただろうとは思うのですが、残念でたまりません。

余生と呼ぶにはまだまだ早すぎるとは思いますが、今からゆっくり人生をエンジョイしようという時に、歯がないとその楽しみが半減してしまいます。歯がしっかりしている方は、そうでない方に対して全ての医療費が3分の1程度で済んでいることがいくつもの統計で実証されています。

つまり、歯を失う事によって、食べる楽しみだけではなく、体の健康まで失ってしまっているということです。

もう一つ心配なのは、高校生です。中学くらいまでは、歯科検診の紙をもらうと、まだ何とか治療に通ってくれます。しかし、高校になるとぱったり来院が途絶えます。たまに痛みに耐え切れず急患で来院しても、クラブが忙しい等の理由でその後また来なくなります。

今は日曜や夜中まで空いている歯科医院も多くなりましたので、そちらにでも通ってくれればまだいいのですが、なかなかそうはいかないようです。最近、何人か10代の人の永久歯を抜かなければならない事があり、もう少し前に何とかならなかったのかと暗澹たる気持になりました。

年に1度の虫歯予防週間です。いつもよりちょっとだけでいいですので、歯に対して立ち止まって考えてみて下さい。そう、たくさんの方に呼びかけたいです。

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