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2006年7月29日 (土)

ホームページを作りました。

以前、私が使用しているプロバイダーのニフティーで、ホームページが無料で作れましたので、数年前に一度頑張って作った事がありました。しかし、無料の枠なので、どうしても容量が少なく、写真などがもう一つ取り込めませんでしたので、作っては見たものの、「もう一つかな」という感じでした。

それに加えて、作った時は気合が入っていたのですが、日々の雑事に追われて(半分以上が言い訳ですが・・・)その後の更新をほとんど行なわず、放置されたままになっていました。多分、今でも残っていると思います。

正直、都会と違って熊本あたりの、まして郊外の当医院ではホームページを見て来院される方はほとんどいないだろうし、広告効果も低いだろうとたかをくくっていました。ところが最近は何年も前に作った、つたないホームページでも、見ましたという声をちらほら耳にするようになりました。

時代を感じるとともに、あらためてその必要性を感じ出しました。その時、「わははねっと」という歯科医院を専門にあつかうホームページを主催されている藤井様と知り合う事ができ、縁あって今回、当医院のホームページを作製していただくことになりました。

色々話をすすめていく中で、医院紹介のありきたりのものでは面白くないということで、内容はかぶりますが、このブログでずっと発信してきた健康に関する内容を盛り込んで作っていただきました。このブログをよんでいただいている方には見た事がある内容がたくさん盛り込まれていると思います。

何度も書きましたが、日本の医療費は年々増加の一途をたどり、パンク寸前です。(実質的には既にパンクしているという方もいらっしゃいます)。ちなみにスウェーデンは寝たきりの方がほとんどいないそうです。日本と何が違うのでしょうか?

健康のありがたみは、それを無くして初めて実感します。少子高齢化に驀進中の日本ですので、これからは自分で自分の健康を守っていかなければいけない時代になると思います。

今こそ、健康に投資する時だと思います。特に歯の場合は今まで割と軽く考えられていたような気がします。1,2本抜けても何とか噛めるし、特にどうも無いから歯石や歯垢をわざわざ定期的に取る必要も無いだろうといった具合です。

しかし、再三繰り返し述べてきましたが、全身の健康に歯や口腔内の状況が非常に深く関与していることがわかってきました。しかし、残念ながら、一般の方の認識はまだまだです。ですから私はこのブログやホームページを通してそのあたりを訴えていきたいと思います。

私が提唱する事は、決して特殊な器具や高価なクスリが必要というものではありません。少しだけ贅沢や便利さを我慢する忍耐だけです。あとはやる気と根気があれば誰でも今日からできます。「健康は人から与えられるものではなく、自分で努力して勝ち取るものである」「神様は人間をクスリを飲まなければ健康を維持できないようには作っていないはずです」

いつも私が使う言葉ですが、もう一度その意味を考えてみて下さい。

これからも、このブログとホームページでなるべくためになる情報を提供していきますので、時々除いてみて下さい。質問等もお待ちしております。

http://jyonan-shika.kamu-come.com

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2006年7月23日 (日)

ただ今休日夜間当番中です

わたしが所属しております熊本市歯科医師会は、救急患者のために交代制で、休日診療と、休日夜間診療を行なっております。

本日(7月23日、現在午後9時です)が私の当番日ということで、午後6時~午後11時まで、自分の診療所に待機しております。

歯科医師会の名簿順に回ってきますので、だいたい5~6年に1回くらいの割合で回ってくるでしょうか。地元の新聞やタウン誌などにも掲載されますので、最近は結構来院があるそうです。

ただ、本日は外を見て見ますと例年にない長梅雨の影響でどしゃ降りの雨が降っております。その影響でしょうか、電話もあまりかかって来ません。今のところお2人だけ診療いたしました。

1人の方は、ブリッジの支台歯が虫歯で折れていて、そこが炎症をおこして痛みが出ていました。処置自体はすぐに済んでクスリを出しておしまいだったのですが、その歯は抜歯しなければならず、その後は保険で治療すれば、取り外し式の入れ歯にしなければならず、その旨伝えて簡単にインプラントのお話をしたところ、痛みも忘れて(?)色々ご質問を受けました。

こちらも時間が余っておりますので、じっくりカウンセリングを行なう事ができました。救急で遠くから来られていますので、多分今後、当医院の患者にはなられないと思いますが、久しぶりに思った事のほとんどをお伝えする事ができて、一種の満足感を覚えました。

日頃の診療でも、これくらいの時間をかけたカウンセリングができるとよいのですが、どうしても他の診療に追われて、半分以上はスタッフに任せてしまい、後は少し付け加えて資料を渡して、「もう一度読んでおいてください」と言う風になりがちですので、原点を見つめなおす気持ちでした。

日本の医療は、「出来高払い」と言って、何か処置をしたり、クスリを出したりしないと評価されず、医療費がいただけません。医療カウンセリングに対しては、一部評価されているとしても「すずめの涙」程度のもので、時間をかける程に赤字が大きくなってきます。中には、じっくりお話して、安心していただくだけで半分以上は治ってしまっている様な方もいらっしゃいます。

患者様とじっくり向き合って、その方の背景からじっくりお聞きして行くことが、医療の原点だと思います。今の医療はどちらかというと、簡単な問診の後は検査検査で、医者の顔の見えない医療になってしまっているという批判を受ける事があります。しかし、正直ある程度そうしないと医療の経営が成り立っていかない現実を、何とか打開する事はできないのか、そう思っているのは私だけでしょうか?

話がそれてしまいました。

さて、歯科には基本的に「急患」は無いとよく言われます。もちろん、休日や診療の時間外に症状が発生すれば急患なのですが、事故や外傷などの予知できない場合を除いては、ほとんどがその前から違和感が弱い痛みがあったり、穴が空いてしみがあったりといった、前駆症状があったはずです。

私が開業しました平成6年当時は、私のように土曜日を夜まで空けているような医院は稀でした。周りの歯科医院はほとんどが6時ないし6時半までの受付で、土曜日は当然半日、日祝日は休診というパターンでしたので、午後7時まで受付の当医院が一番遅くまで診療しており、土曜日の午後開いているのも当医院だけでした。

ところが、歯科界も厳しさを増し、回りの新規開業の医院だけでなく、既存の医院も軒並み午後8時、9時までの受付や、土曜日も当然夕方まで診療、日祝日も開いているところもできましたので、私の医院はごく平凡な診療時間になってしまいました。

その様な訳で、開業当初は緊急の場合見てもらえる施設が非常に少なかったので、私は診察券に緊急連絡先として自宅の電話番号を載せておりました。すると、やはりねんに何回かは電話が掛かって来ます。驚かれた方もいらっしゃると思いますが、その位の少ない頻度でした。

というのも、歯の痛みは確かに辛いものですが、命にかかわるような重篤になることはほとんどありませんので、1日ないし半日何らかの形で我慢すれば休日明けに朝1番で見てもらえば何とかなりますので、ほとんどの方は我慢をされて通常の診療時間に来院されます。

話を戻しますと、その年に何回か電話がかかってきて、診療室に出てきて加療した方々は(朝3じ、4時というのもありました)失礼を承知で書かせていただければ「ずっとほっといた」方ばかりでした。しかも、当然1回で終わるような状態ではありませんので、続けて来院していただくようにお願いしたにも関わらず、その後完治するまで来院された方は皆無でした。

これは何だろうと自分なりに考えて、現在は前述しましたように、急患に対応できる医院もかなり増えましたので、そちらの先生方にお願いして私は通常の診療時間内で頑張らせていただいております。

自分の健康、特に歯科に関しましては、自己責任の部分がかなり大きいと思います。前回、「とりあえず・・・」という診療に対して書きましたが、自分の健康は自分で守る、もと言えば、悪くなる前に予防でかかるくらいの意識を持っていただければ、歯科はドラマチックに変わると思います。

とりとめの無い話になってしまいました。午後11時まであと1時間半、さすがにビールを飲むわけにはいきませんので、コーヒーをすすりながら、溜まっている雑用でも整理したいと思います。

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2006年7月19日 (水)

「とりあえず」という治療

先週はサーバーのメンテナンスが数日続いたため、更新できませんでした。大変失礼致しました。

毎日診療を行なっていますと、必ず患者様の方から「とりあえず○○しておいて」という要望があります。よくあるのが、銀歯などの詰め物がはずれたり、入れ歯などが壊れた時です。歯に穴があいて、物が詰まる時なども時々希望されます。

「とりあえず」という事は、患者様ご自身も我々も、あくまで暫間的な応急処置である事を承知の上での治療だと思うのですが、その後時間がとれた時にきちんとした処置を受けに来られる方は残念ながら多くはありません。

逆に、「とりあえず」で付け直した銀歯などが再度はずれると、また「とりあえず付けておいて」の繰り返しになる場合が結構あります。そうこうするうちに、歯がダメになってしまって、複雑で回数や金額のかかる治療や、抜歯に至るケースを何度も見て来ました。

歯は骨や皮膚、筋肉などと違い再生能力がありません。そのため、自然治癒する事はありませんので、何らかの原因で歯に欠損が生じたら、なるべく早く人工物でそれを補ってあげる必要があります。そうしないと、歯はどんどん傷んでいきます。

銀歯がはずれるという事は、そこに何らかの原因があって、その結果です。例えば歯と銀歯のすき間に新たな虫歯ができてゆるんできたり、咬む力で(自分の体重くらいの力がかかると言われています。瞬間的にはその数倍になります)銀歯か微妙に変形したり、歯が擦り減って来て銀歯との段差ができたりした場合です。

我々も微調整程度で現状復帰できる場合は、患者様の無駄な出費を避けるためにも極力付け直すようにしています。しかし、専門的に見て再治療が必要だと判断した場合はその旨お伝えするようにしています。それでも患者様の方から「とりあえずつけておいて」と言われれば、それに従うしかありません。

穴があいている場合も、ほとんどが虫歯になっていますので、虫歯は当然進行していきます。痛みやしみは、虫歯の状態を把握する参考にしかなりません。痛くなくても当然進行していきます。特に気をつけないといけないのが神経の治療をしてある歯です。虫歯になっても痛みは基本的に出ませんので、どうしても歯科医院に行くのが遅れがちになります。そうこうしているうちに、ある日突然ぼろっと歯ごと欠けた時には、保存不能となっており、止む無く抜歯しないといけなくなる事が結構あります。もちろんその場合は、患者様の方から「とりあえずつけて」と言われても、無理とお断りするしかありません。

歯科は回数や時間、費用がかかりすぎるという批判をよく受ける事があります。我々からすると、闇雲に回数や期間を延ばしている訳ではないのですが、そこには微妙な意識の食い違いがあるようです。そのために、忙しい方(まれに歯医者嫌いの方も)は「とりあえず・・・」と言う治療をご希望される方が多いようです。

先に述べましたように、歯は再製する事の無い器官ですので、時間の経過とともに悪くなる事はあっても、よくなることはありません。それを前提に、一生という長い時間の中で今、何をするのがベストなのかをご自身で判断していただきたいと思います。

健康観は一人一人違います。よく、「人は認識の程度に病み、認識の程度に健康になる」と言われます。自分がどこまで健康になるかは、自分の健康観に大きく係わっていると言う事です。

超高齢社会にばく進中の日本です。何度も書いてきましたが、歯がしっかりそろっている方の総医療費(医科も含む)は、そうでない方の3分の1弱で済んでいるという統計が、たくさん出ています。

世界1位の長寿国であっても、寝たきりばかりではしかたがありません。ちなみにスウェーデンには寝たきり老人というのはほとんどいないそうです。健康で長生きをするための第1歩は、今トラブルを起こしている歯をしっかり治すところから始まるのかもしれません。

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2006年7月 6日 (木)

開業記念日でした

昨日7月5日は当医院の開業記念日でした。平成6年に開院致しましたので、丸12年になりました。ここまで何とか来れたのも、皆様の支えがあってのものと、感謝、感謝です。

開院した頃診ていた子ども達が、今は立派な青年や大人の女性に成長しているのを見ると、月日の流れを感じます。ついつい○○ちゃんと言ってしまって、しまったと思う事が時々あります。

自分自身はあまり変わっていないつもりなのですが、スタッフで一番若い子の両親とそんなに年が変わらないので愕然としてしまいます。確かに、自分よりも20も上の人達を思い浮かべると、はるかに年上に感じますので、今のスタッフも私の事をその様に感じているのだろうと思うと、ちょっぴり寂しさも感じます。

しかし、サミュエル・ウルマン(だったかな?)の「青春」という詩の中に、大切なのは気持ちの持ちようで、気持ちを若く保っていればいつまでも青春であるとありましたので、体のがたは、しょうがないとしても、心が老けないように元気を出していきたいと思います。

私が皆様にお返しできる事は、歯科治療を通じてしかありませんので、さらに研鑚を重ねてより良い治療を提供できますように益々精進していきたいと思います。

開院当初の気持ちをもう一度思い出して、初心に返って頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。

このブログも、頑張って続けていきたいと思います。

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2006年7月 4日 (火)

低体温の弊害

前回の続きです。

ウイルスや細菌に感染すると熱が出るように、体温は免疫システムと密接にかかわっています。白血球は一定の体温がないと働きませんが、さらに働かせるには発熱した方がよいのです。

体の深部の温度は37℃ぐらいですが、風邪やけがで体を守る必要が強くなると、発熱を起こして極限まで働きます。ですから、すぐに解熱剤を飲まないで、体力が消耗しないように体を休め、発熱でリンパ球を増やして、自然に治るのを待つのがベストの治療法です。

発熱や痛み、腫れを起こして病院に行くと、消炎鎮痛剤などを処方されます。消炎鎮痛剤は血管を閉じてしまう作用をするので、一時的に腫れも引くし、痛みもとれて楽になりますが、もとの病気が交感神経の緊張で起こっているのに薬で交感神経を緊張させているので、長い目で見るとむしろ悪化する人も出てきます。

糖尿病、高血圧、高脂血症などは、薬で一時的に検査値が正常化しますが、生き方の偏りを薬で正常化すると、体はいずれ悲鳴を上げてしまいます。薬で治そうとするからこじれてきて、なかなか治りません。薬をたくさん飲んでいる人で、体調のよい人はいないでしょう。体の調子が悪いから薬を飲んでいるのですが、実はその薬によって体調を崩している場合が多いということです。

体の仕組みを理解すれば、辛い時に短い間薬を使うにとどめて、辛い症状が治まったら、生き方を見直してみましょう。

このあたりの免疫と病気の話は私が何度もご紹介している「安保徹」先生の著書をぜひご一読ください。病気になる仕組みは実は簡単であり、それに対する対処法も書いてあります。

低体温を招くもう一つの大きな要因は、食べ物の内容です。漢方医学では、食べ物を「体を冷やす陰性食品」体を温める陽性食品」「どちらでもない間性食品」の3つに分類します。

陰性食品は「白くて柔らかく、フワーッとしたもの」ケーキやおまんじゅう、葉菜類、南方の果物が該当します。具体的に書くと、牛乳、清涼飲料水、精白砂糖、菓子、マヨネーズ、化学薬品、ケーキ、カレー、バナナ、パイナップル、マンゴー、トマト、カキ、キウイ、レモンなどの熱帯から温帯の果物、スイカ、ウリ類、モヤシ、コショウ、酢、豆乳、ビール、コーヒー、ビタミンC、唐辛子、葉菜類(レタスなど)豆腐、ウイスキー、植物油などが上げられます。

陽性食品は「赤くて黒くて硬いもの」梅干やチーズ、根菜類などが該当します。具体的に書くと、塩、梅干、たくあん、卵、めんたい、チーズ、みそ、しょうゆ、肉類、魚肉類、魚介類、根菜類(ゴボウ、ニンジン、レンコン、ヤマイモ)、ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニク、しょうが、朝鮮人参、塩辛、日本酒、焼酎お湯割り、ビタミンE、こげご飯などが上げられます。

間性食品は「黄色いもの」玄米や黒パン、大豆、サツマイモなどをさします。具体的に書くと、玄米、黒パン、そば、あわ、ひえ、きび、大豆、小豆、納豆、カボチャ、ゴマ、リンゴ、イチゴ、サツマイモ、サトイモ、こんにゃくなどが上げられます。

生野菜サラダやフルーツ、菓子類を好んで食べる人は、ほぼ「陰性体質」です。陰性体質の人は体温が低く体が冷えているため、血行不順やお血に悩まされる事が多いのです。

色々な症状を改善する具体的な食事の内容はまたの機会に譲ります。

ともかく、体温が低い事が決して好ましい事ではないことが解っていただけたと思います。皆様も自分の平熱に気を配ってみて下さい。そして、不幸にも低かった方は自分の生活全般を見直してみて下さい。

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