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2006年8月31日 (木)

40肩になって・・・

お盆前に2メートルちょっとのところから誤って転落しまして、右腕と右肩をしこたま痛打しました。下がコンクリートだったので、当然腕は傷だらけになりましたが、幸い骨は折れなかったみたいで、何とか次の日から診療しました。

ところが、数日たって、右肩がだんだん痛くなり、丁度お盆休みの15日から激痛で起き上がることもできなくなりました。職業柄、鎮痛剤は持っていますので服用したのですが、全く効かず、座薬を入れてもほんの少し楽になったかなと言う程度で、寝たきり状態でした。

風呂に入ると少し楽になるので、痛みで寝れないため2時間おきくらい入浴していました。さすがにまずいと思い、14日に整形外科に行ったのですが、レントゲンを撮っても骨には特に異常が無いということで、診断は「40肩」処置は何も無く、痛み止めのクスリと湿布をもらっただけでした。「いつ頃治りますか」と聞くと、「個人差があるから解らない」とのこと、幸い15日まではお盆休みでしたが、とても診療できる状態ではありませんでしたので、不安は募る」ばかりでした。

西洋医学に見切りをつけて、車の振動に耐えながら弟に1時間程かかる、ある有名な整体(?)まで送ってもらいました。この種の治療は今まで受けたことが無かったので、来たい半分不安半分でした。そこでは5分ほど、ストレッチのような運動と痛みのツボを押す治療を激痛にたえながらやっていただき、確かに少しは楽になりましたが、痛みが取れるところまでは到底行き着きませんでした。

結局3日間、寝たきりの状態で、この休みを楽しみにしていた子供達の恨めしそうな視線に絶えながら、1人うなっていました。

16日は診療が始まりましたが、朝からまだ、まともに動ける状態ではなく、連休明けで患者様も溜まっているので気持ちはあせるばかりで、朝の6時過ぎに同級生の医者をたたき起こして、注射でも何でもいいから、何とか診療できる状態にしてくれと頼んだのですが、結局は痛いところに麻酔を打つだけなので、効果は1~2時間程度であまり意味が無いということで、強めの座薬と湿布をもらって何とか医院をあけました。

当医院は家内が副院長でドクターなので、特殊な治療を除いてはほとんどお願いする形でその週は何とか乗り切りました。

次の週も座薬を入れて、湿布を貼りまくって診療をしましたが、歯科治療がこんなに右肩に負担がかかるものだとは今まで全く意識していませんでした。診療するたび、痛みから涙と脂汗が噴出して、白衣も毎日洗濯する状態でした。カルテを書くのも苦痛で、とてもパソコンのキーボードを打てる状態ではなく、このブログも長期のお休みをいただいてしまいました。

現在、まだ6~7割程度の回復で、痛みは残っておりますが、もうクスリを服用するまでは無く、診療も何とか通常通りにできるようになりました。

同級生の診断では、通常「40肩」と呼ばれるものは、腕が上がらなくなるものだそうで、私の場合は最初から可動域の制限は全く無く、ただ痛みがひどいだけでしたので、多分落下して腕を痛打したときに、関節の靭帯の一部が断裂しなのではないかと言う事でした。

薄皮を剥がすようにですが、日に日に回復はしております。今日で8月も終わり、明日から9月です。このブログも心機一転、さらに充実させていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

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2006年8月 9日 (水)

予防の話(虫歯偏)

最近、公私共に何かと用事が多くてなかなか更新する暇がなく、気がついてみれば8月はまだ1回も行なっていませんでした。反省!  言い訳することなく、時間を無理にでも見つけて頑張ります。

さて、本日は予防の話です。最近はテレビのコマーシャルでも予防歯科の話がよく出ています。歯科に限らず、医科でも病気の予防、特に成人病の予防の話はテレビ番組でも毎週どこかで取り上げられているような感じです。

健康をテーマにした番組は、高視聴率をかせぎ、そこで取り上げられた食品などは、次の日は早々と店頭から売切れてしまうそうです。世界1位の長寿を達成した我が国では、誰もが「健康で長生き」を願うのは当然のことかもしれません。ところが現状は、スウェーデンでは「寝たきり老人」がほとんどいないのに対して日本はどうでしょうか。老老介護で、介護する側が先に参ってしまったり、それを苦にして悲惨な事件が起こったりする事が後をたちません。

話を歯科にもどします。何回も書きましたが、歯が健康でたくさん残っている方は、そうでない方に比べて医科も含めた総医療費が、約3分の1で済んでいることが多くの統計で実証されています。つまり、歯を大切にして失わないようにすると、健康で長生きに一歩近づけると言えます。そこまで大げさに考えなくても、歯を長持ちさせるために予防が必要である事は誰もが認める所でしょう。

では、現実を見て見ましょう。私の診療室でも口が酸っぱくなるほど予防の大切さを事あるごとに訴えています。虫歯を主訴に来院されたら、当然まずそこの治療から行ないます。理想を言えば、痛みなどをとる処置を行なった後、予防処置の一環として歯石とりやプラークコントロールなどをしっかり行なって、歯ぐきの状態が健康になってから補綴(銀歯などの被せ物)や充填(白い詰め物)処置を行なうのが理想です。

ところが、そこまで持っていくには個人差はありますが、回数と時間がかかりますので、現実には患者様の希望に沿って早めに処置を行なう事が多いです。そうしないと、来院が途絶えたり、転院される方も出てきます。

虫歯も歯周病も細菌が起こす病気です。その種類はたくさんあり、その構成比は人によって違います。また、それは家族間では似通っている場合が多いようです。つまり、虫歯になりやすい家族は、その様な細菌の構成をしており、歯周病になりやすい家族はその様な細菌の構成をしていると言う事です。

口腔内の細菌はどこから来るかというと、子どもの時に一番接触する機会の多い大人からです。その細菌が一旦定着すると、細菌の量はプラークコントロールやクスリなどを使って減らす事はできますが、その構成比を変えることはできないと言われています。

よく、虫歯や歯周病などは遺伝的な問題で、親が弱いから自分も仕方が無いと諦めている方が多いのですが、確かに持って生まれた歯質の強さや唾液の質は差がありますが、それが全てではなく、それ以外の部分に十分気を付けていけば、十分に防げる感染症なのです。

虫歯になった時、当然我々はそこを詰め物や銀歯などの被せ物で修復します。一見肉眼ではピッタリ合っている様な境目でも、細菌の大きさレベルの話になりますと、細菌が定着して繁殖できる十二分なすき間があります。それを全て無くす事は不可能ですので、常に次の虫歯のリスクを抱えていると言う事です。実際、統計をとって見ますと、平均で10年もっている修復物はありません。

爪楊枝を使うと先っぽに白いカスが付いてきます。あれが歯垢で、あの中にやく1億くらいの細菌が含まれています。だとすれば、お口の中には天文学的な数の細菌が存在する事になります。それを無くす事は不可能ですが、ある一定レベル以下に抑えると病気は発生しません。

虫歯になった時、一番考えなければいけないことは、何故虫歯になったのかという根本的な所です。その環境を変えない限り、虫歯の発生と修復の繰り返しになり、そのうち歯は無くなってしまいます。そう考えてくると、予防の大切さをあらためて認識していただけるのではないでしょうか?

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