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2006年9月27日 (水)

笑う角には健康来る

皆さんは、最近お腹が痛くなるほど笑った事がありますか?そこまで行かなくても、1日のうちどれくらい笑っているでしょうか?

11月号の「ゆびほか」という健康雑誌に、私がかみ合わせ治療を習っている先生の1人である「かわべけんじ」先生が「親子でハッピー!幸せな子育て」というテーマに特集に寄稿されています。そのタイトルが「呼吸・体温・姿勢・笑いが整えば子供の将来は安泰」というものです。

前3つについては詳しくは述べませんが、呼吸は口呼吸の問題、体温は低体温の問題、姿勢は真っすぐ立ったり座ったりできない問題です。これらは私の過去の記事の中に何度か取り上げていますので、良ければ読んでみて下さい。

今回は笑いについてです。子供は本来、天真爛漫に良く笑うものです。では、皆様の周りの子ども達はどうでしょうか?私も毎日診療しながら、最近診療室に入ってくる子ども達が非常に無表情なのが気になります。もちろん、歯医者は基本的にあまり行きたくない所だと思いますので、なかなか笑顔というのは難しいかもしれませんが、それでも、泣きながらでも頑張って治療が終わったら、ニコッとしてくれる事は多くあります。しかし、最近、本当に能面のような子供が増えている事が気がかりです。

赤ちゃんがニコッと笑うと、見ているこちらも非常に癒されます。子供の笑顔を通して、実は我々大人も癒されているのです。子供の笑顔は実は最高の贈り物なのです。

笑いはストレスを発散し、免疫力を高めるなど、心身の健康に大きく影響する事がわかっています。とある病院では、癌の患者を集めて定期的に漫才や落語を聞きに行くそうです。そこで大いに笑うことによって癌が軽快する事もあるそうです。

しかし、いざ笑えといっても簡単そうで難しい事です。子供を前にして、笑わせようと面白いことを言っても、こちらが構えるほど面白くなくなって、しまいには子供からあきれられる事もあります。

ではどうすればよいかというと、強引にくすぐる事です。子供でも大人でも構いません。笑わせようとする相手を後から抱きかかえて、左わき腹(肋骨の下、左わき腹の隔膜)をやさしく左右にさすってあげます。ちょっと苦しくなるまで笑わせるのが大事だそうです。たくさん笑うと息を吐ききって、深い呼吸ができるようになり、横隔膜や腹筋が鍛えられます。また、スキンシップも同時にとれます。

私も時々子供をくすぐるようにしています。子供はまさかそんな意図があってされているとは思っていないでしょうが、結構喜んでいます。(本心は違うかな?)

皆様もぜひ今日から笑いに注目して見てください。今は漫才ブームで、その手に番組もたくさんあります。私が小さい頃は、ドリフターズの「8時だよ全員集合」がPTAのワースト番組1位でしたが、欠かさず見て大笑いしていました。たまにはみんなで茶の間に集まって、一緒に見ながら笑う事も大事ではないでしょうか・・・。ぜひ、今日から実行してみて下さい。

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2006年9月22日 (金)

イベントの講師をさせていただきました

昨日、「アヴァンティ熊本」という雑誌の主宰イベントの講師をつとめさせていただきました。8月、9月とかみ合わせの広告を載せていただいた御縁で 「かみ合わせを治して健康とキレイを手に入れる」というタイトルの講演会でした。

定員16名の募集で、果たして何人集まるのか不安でしたが、13名もの方に集まっていただきまして、感謝、感謝でした。

このブログでもたびたびご紹介してきましたが、かみ合わせ、正確に言うと下顎のずれが全身の健康に非常に関係していることが、多くの方の研究によって明らかにされてきています。特に私がご指導いただいている大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生は、全国で年間1000人を越える患者様を診療されて、多くの方が健康を取り戻されています。

しかし、残念ながら社会的にはまだまだその認知度が非常に低いため、治療する機会に恵まれない方がたくさんいらっしゃいます。歯科のイメージは、虫歯、歯周病の治療と予防がほとんどで、それに入れ歯と顎関節症を加えたらほぼ全てを満たしているといっても過言ではありません。

そのため、それ以外の体の不調、例えば頭痛、肩・首・腰のこり、冷え性、生理痛、便秘、元気が出ない、うつ、めまいなどで歯科を受診しようと思われる方は、まだほとんどいらっしゃらないと思います。

その様な症状を抱えている方は、様々な病院を回られて検査を受けても特に悪いところは無いということで、症状を緩和させるクスリを渡されるだけの場合が多いようです。病名としては、自律神経失調症、更年期、40、50肩などが多いようです。どうもないと言われてもご本人は辛いわけです。我々はこの様な方々を「西洋医学の谷間に取り残された・・・」という言い方をします。
全ての方を治せるなどと言うつもりは毛頭ありませんが、今まではそれらの症状の一部が、実はかみ合わせの不調和から来るという認識が全くありませんでした。現在でも歯科医師ですら、その様な認識を持っている方はごくごく少数だと言えます。
ですから、この様な機会を与えていただいて、少しでも認識が広がって、健康を回復される方が増えればいいと思っております。
昨日は1時間弱、この治療の理論的背景を説明させていただいた後、全員の方にかみ合わせを正すと体がどのように変わるかを体験していただきました。私自信がこの治療を最初に体験した時が、半信半疑でしたので、多分体験した方々もその違いは何となくわかっていただいたものの「本当かな・・・」という感想をもたれた方がほとんどだったと思います。
それは当然の感想で、私も1回、しかも短い時間の中で全てを納得していただけるとは思っておりません。しかし、何となくでも「そんな事もあるのだなー」と感じていただけただけでも何かが変わるのではないかと思っております。

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2006年9月16日 (土)

皇太子妃 雅子さまの病気

皇太子妃 雅子さまが調子を崩されてかなりの月日が経ちました。報道等で知る限りに置いては、かなり良くはなっているものの、全快には今だ至らず、公務をセーブしながらの生活が続いているようです。毎日のクスリも手放せないようです。

病名は「適応障害」。詳しくは報道等に譲りますが、キャリアウーマンとしてバリバリ働かれていたのが、皇室と言う非常に特殊な環境に入られた為、そのストレスが引き金となって発病したというような主旨の報道がほとんどです。

先日のある女性誌には、首から肩にかけてかなり強いこりと痛みがあるようなので、温熱療法等でそれを緩和するという治療内容が載っていました。対処療法としてはその通りだと思います。しかし、根本解決にはつながりにくいかもしれません。

私が所属している学会では、早くから雅子さまの体調不良に着目しておりました。

顔写真を拝見すると、大変失礼ながら下顎がかなり左にずれている事がわかります。私もこのブログで何度もくり返して来ましたが、下顎のずれは頚椎を始めとする背骨のずれにつながります。そのアンバランスが筋肉のこりにつながります。特に首のこりは脳に入る血管を締め付ける事になりますので、常時脳が酸素や栄養不足になりますので(全く止まる訳ではありませんので、重大な障害等は起こりません)脳の活性が落ちて、様々な症状につながってきます。それが精神的な部分に出ると、うつ、適応障害、パニック障害、キレやすい、常にイライラするなどの症状につながってくる可能性があります。

もちろん、噛みあわせで何もかも治るなどと言っている訳ではありません。しかし、逆に同じ様な症状を抱えている方々が、全国で治ったり軽快したりしているのも事実です。

これだけ長期にわたって療養されてなおかつ完治には至っていないわけですので、かみ合わせ治療も一度試されてみたらどうかと思うのですが、周りには偉いお医者様がたくさん控えていますので、「我々が治せない病気を歯医者ごときが治せるか」といった声が聞こえて来そうです。

雅子さまのために、ここは見栄とかプライドとかではなく、可能性のある多くの治療法に門戸を開いたらどうかと思います。やはり日本の顔として諸外国と接する方です。外国では夫婦でパーティーなどに出席するのが礼儀ですが、現在それはかなわぬ事となっていますので、1日も早い回復を願いたいものです。

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2006年9月12日 (火)

指しゃぶり、おしゃぶりについて

指しゃぶりは、研究によると赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる時に、既に行なっている場合があると言う報告があります。皆様のお子さんはいかがでしょうか?

私の3人の子供は、長男と次女が指しゃぶりをしました。(次女は2歳で、まだ継続中です)長女は全くしませんでした。

よく、指しゃぶりやおしゃぶりを何歳までに止めさせたらいいかという質問を受けます。本によって色々な記載が見られますが、私個人の意見としては、だいたい4歳くらいをめどにやめさせたいものです。それは、二つの理由からです。

一つは、永久歯の歯並びに影響が出てくる頃だからです。指しゃぶりやおしゃぶりの習慣が残っていると、前歯の永久歯が生えてきた時に指やおしゃぶりの形の空間ができてしまいます。専門的には「開咬:かいこう」と言いますが、呼んで字のごとく、歯をかみ合わせても前歯にすき間が空いてしまうものです。このようなかみ合わせは、見た目が悪いのはもちろんの事、前歯で物を噛み切る事ができませんし、その分奥歯にかなり無理がかかりますので、歯が早く傷んでしまいます。

もう一つは、自主性が芽生えてくる頃ですので、色々と言い聞かせる事が有効になるからです。私の次女は2歳ですが、指しゃぶりをやめさせようと色々言い聞かせて見ますが、まだ本能?の方が強く、やめる気配はありません。長男は3歳過ぎに辞めましたが、そのきっかけは、同級生の友達に指しゃぶりを「赤ちゃんみたい」と指摘された事でした。本当にその日から全くしなくなりました。2,3日は、口に持っていこうとする右手を左手で握って止めている姿が印象的でした。

指しゃぶりを長くしていると、出っ歯になってきますが、よく見ると歯だけでなく、歯を支えている骨ごと前に出てきています。私の息子もそうでした。適切な時期にやめさせると、それは自然に元にもどります。しかし、長引くと前述したように前歯のすき間が残りますので、物を飲み込むときにそのすき間から物が漏れないように舌でふさぐようになります。すると、舌に押されて歯はうまく生えてこれず、その状態で成長を終えてしまいます。開咬は、矯正するにも難しい症例で、骨のバランスが悪いと、手術が必要になる場合もあります。

では、指しゃぶりやおしゃぶりは悪い事ばかりかというと、決してそうではありません。指しゃぶりをすることによって子供は精神的な安定を得られるといいます。私の子供も寝るときだけしますが、風邪などで鼻がつまって指しゃぶりをすると息ができなくなり、止む無く断念せざるを得ない時など、非常に不機嫌で寝つきも悪くなります。ですから、精神の安定や発達からいうと、3歳くらいまではゆったり見守っておいても構わないと思います。

よく、昔からの方法で、指にからしをぬったり、リボンを結んだりなど色々な方法が紹介されていますが、あまり神経質にならない方が良いと個人的には思います。

もう一つの効能?は、指しゃぶりやおしゃぶりを使う子供は、当然鼻で呼吸します。これが実は非常に重要な事なのです。人間は鼻で呼吸をする動物です。それが、最近は口で呼吸をする人が非常に増えてきました。以前も書いた事がありますが、口で呼吸すると様々な病気を引きおこします。アレルギー、アトピー、風邪、喘息、花粉症、高血圧、無呼吸症候群などです。

指しゃぶりやおしゃぶりによって、自然に鼻呼吸の習慣が身につきます。これは、先々の健康維持には非常に重要なことです。大人で口呼吸を矯正するために、大人用のおしゃぶりみたいな装置もあるくらいです。

おしゃぶりの場合は、例えば4歳の誕生日にみんなの前でゴミ箱にポイと捨てて、すかさず「○○ちゃん。4歳の誕生日おめでとう。今日でおしゃぶりもバイバイです」と言って、みんなで拍手してお祝いしてあげると、意外とすんなり止められるそうです。ぜひ試してみて下さい。

指しゃぶりの場合は、そうはいきませんが、私の子供のように、何かきっかけがあると、ある日突然やめれたりしますので、あまり神経質にならずに、ただ、折につけて「そろそろやめようね」という声かけをしながら、暖かく見守ってあげて下さい。

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2006年9月 6日 (水)

銀歯は本当の「銀歯」ではありません

右肩の激痛は、痛み止めを飲むまではなくなりましたが、相変わらず嫌な痛みが続いております。パソコンのキーボードを打つ姿勢が結構きつく、脂汗を流しながら頑張って書きます。

保険治療の中では、奥歯の被せ物は金属のものと決まっております。その時、我々やスタッフは、説明の中で、見た目から「保険で治療を行なうと銀歯になりますよ」と言ういい方をよくします。

この時、患者様の心理の中で、「保険外になるとかなりお金がかかるので、とりあえず「銀歯」でいいや」という気持ちが働く事が多いと思います。この時、「銀歯」というニュアンスの中には「銀歯だから、金の次に良い金属なので、見た目は多少悪いが我慢しとこう」という気持ちが含まれていないでしょうか?

つまり、「金、銀、銅」という序列の中の2番目の銀だから、それでも大丈夫だろうという考えです。

ところが、ここに大きな語弊があります。今、保険で使用されている金属は、正式には「12%金銀パラジウム合金」と呼ばれているもので、戦後の物資不足の時に作られた「代用合金」なのです。これは日本固有のもので、外国では一切使われていませんし、アメリカをはじめ、ヨーロッパ諸国などの諸外国では歯科用として全く認可されていないものです。

この12%金銀パラジウム合金の組成を見てみますと、金:12%、銀:46%、パラジウム20%、銅:20%、その他(亜鉛、インジウム、ガリウム、イリジウムなど)2%、(この組成はメーカーによって多少のばらつきがあります)と表記されています。

口腔内は常に唾液や酸、アルカリ、などなど苛酷な環境にさらされますので、当然溶け出したりしない安定した材料を使用しなければなりません。その意味では、最も理想的な金属は「金」です。これが世界のスタンダードです。もちろん純金は軟すぎますので、合金化してその物性をあげますが、金の含有量が50%を割る事はありません。

最近問題になっている金属アレルギーに、歯科の金属が関与している事が時々話題にのぼる様になりました。これの難しいところは、何年、あるいは何十年と経過した後に症状が出てくる事があると言う事です。口の中に限らず、全身に難治性の皮膚症状が出た時は、口腔内の金属アレルギーを疑ってみるべきでしょう。

実際、口腔内の金属を全て除去したら、皮膚疾患が綺麗に治ったという方が、たくさんいらっしゃいます。本来、人間の体の中には金属は無いわけですので(ごく微量は存在しますが)我々は異物を毎日治療と称して入れているわけです。もちろん必要があって行なっているわけですが、そうならばできるだけ安定した金属である「金」か、「陶器」で作りたいものです。

しかし、保険治療は限られた財源の中で、全ての方に比較的安価な治療を受けていただくため、その様な材料を保険治療では認めていませんし、これから医療費不足が加速する中で将来的に認められる事もありえないでしょう。

以前も書きましたが、私自身も歯医者になる前は、かなり虫歯に悩まされていましたのでたくさんの「保険の金属」が歯に入っています。あるセミナーに参加したとき、体の経絡の流れを測っていただいた事がありましたが、その時、免疫系が少し弱っているので、できれば口腔内の金属をはずした方が良いとアドバイスを受けました。まだ若さ(?)でカバーしていますが、だんだん年齢を重ねるごとに、それが症状として現れてくるかもしれないと言う危機感を常に抱いております。できれば少しづつでも金属をなくしていこうと考えています。

話が少しそれました。保険治療における「銀歯」は決して「金、銀、銅の銀歯」ではなく、代用合金である事を理解してください。

もちろん皆さんに保険治療を受ける権利がありますので、私がそれを無理やり否定する事はありませんので、希望があればその様な治療を行なっていますが、歯も体の一部です。体全体への影響を考えると、材料も吟味していただきたいところです。保険治療で皆様に最高の治療ができれば一番良いのですが・・・。

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