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2012年4月26日 (木)

ヒポクラテス

医療に従事する人でヒポクラテスの名前を知らない方はもぐりと言われても仕方がありません。医聖と呼ばれた紀元前の人です。

医療系の学校では、「ヒポクラテスの誓い」というものを全員で唱和するところも多くあると聞きます。

なぜ、突然ヒポクラテスを引っ張り出してきたかというと、実は我々の仲間(かみ合わせの研究と勉強を一緒にしている)で、今度本を出版することになり、私もその一部を担当することになったので、今、必死で原稿を書いているのですが、かみ合わせと全身との関係がいつごろから言われだしたか調べていると、ヒポクラテスまでさかのぼることがわかったということです。

ちなみに、前回の記事にコメントをいただいた、夕焼け院長やラッパ亭院長も仲間で、執筆も担当されます。

このヒポクラテスの観察という所に、次のような記載がありました。

まさに今、我々の仲間が目指している所であり、EBMに固執する現代西洋医学への警鐘にも聞こえました。

ちょっと感動してしまいましたので、ぜひご紹介したくなりました。

1)普遍性よりも個体性(特殊性)

2)理論よりも経験を重要視

3)観察と記録の重要性

4)自然治癒力の尊重

5)医療の倫理(ヒポクラテスの誓い)

 

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2012年4月23日 (月)

大往生したけりゃ医療とかかわるな

先週、書店で本を物色してたところ、タイトルにあるような本が目に留まり、買って土日で読んでしまいました。

中村仁一先生というお医者さんが書いているもので、正確には

「大往生したけりゃ医療とかかわるな。自然死のすすめ」本の帯には「死ぬのはがんに限る。ただし、治療はせずに」とあります。

私も日頃から、病気を治すのは人間に備わっている免疫のおかげであり、医療はそれが発揮できるような最小限(最大限ではない)の介入をすべきであると考えており、薬と名のつくものをほとんど口に入れません。

日本人は宗教観が薄いせいか、「死」に関して語ることを、結構タブー視する傾向があると思います。私自身もそんなところがあります。

しかし、これは命をいただいたあらゆる生物が決して避けられない宿命です。「死」を真剣に考えることによって、「生」がより充実することは事実でしょう。

この本の最初に、治療に関する思い込み度テストというものがありました。列挙してみると

①ちょっと具合が悪くなると、すぐに医者にかかる

②薬を飲まないことには病気はよくならない

③病名がつかないと不安

④医者にかかった以上、薬をもらわないことには気が済まない

⑤医者は病気のことなら何でもわかる

⑥病気は注射を打った方が早くよくなる

⑦よく検査するのは熱心ないい医者だ

⑧医者にあれこれ質問するのは失礼だ

⑨医者はプロだから、自分に一番いい治療法を教えてくれるはず

⑩大病院ほど信頼できる医者がたくさんいる

⑪入院するなら大病院、大学病院の方が安心できる

⑫外科の教授は手術がうまい

⑬マスコミに登場する医者は名医だ

⑭医学博士は腕がいい

⑮リハビリはすればするほど効果が出る

どうでしょう。いくつ○がつきますか?もちろん、この論調からもわかるように、この15項目は全て誤りだと著者は言っています。

人間は、たとえ癌にかかっても、自然に任せればあまり苦痛を感じることなく往生できるそうで、そこに医療が介入するから苦痛が生じるそうです。

ご興味がある方は、ぜひ購入されて読んでみてください。760円です。

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2012年4月21日 (土)

骨のゆがみを直せば心も軽くなる!?

ネットにこんな記事が出ていました。

骨のゆがみを直せば心も軽くなる!?
引きこもる息子を回復させた体のメンテナンス法

 自分の身体を客観的に見て「体を整える」やり方で、引きこもっていた2人の息子を回復させた母親がいる。東京都に住む山本光代さんだ。「引きこもりは、気力だけではどうにも解決できない」 こう明かす山本さんは、引きこもっていた長男と次男の筋力が衰えていたため、母親自らが懸命に体のメンテナンスをすることによって、回復を手助けしたという。大きな悩みがあるときに、ドキドキして呼吸が浅くなる経験をした人も多いに違いない。しかし、体の仕組みから考えていくと、それは病気ではないと山本さんはいう。「感情がトラウマだったとすると、その記憶を思い出すと、体に出てくるんです。自分の体に感じたものは、心ではなくて、体が覚えているんですね。だから、体が一緒に反応してくるということは、体を治さなければいけない」

教師を辞めてカイロプラクティックの道へ
長男は見事大学卒業、次男は専門学校に

 山本さんは2年間、カイロプラクティックの学校で勉強。2005年、東京メトロ丸の内線南阿佐ヶ谷駅近くに「324カイロプラクティックオフィス」を開業した。

カイロプラクティックとは、100年ほど前に米国で発祥した骨格を矯正する療法で、解剖学や神経学に基づいた手の技。筋肉の硬い日本人向けには、まず筋肉をほぐしてから、骨格のゆがみや肩こり、腰痛などを整えていく。

この療法を学び、実践したことによって、山本さんの長男は、大学を卒業し、国家資格の取得に向けて勉強している。また、次男も自力で高校認定を取得。ITの専門学校にも入学し、就職活動をしているという。

「息を吸うと、肋骨筋が上がったり下がったりすることによって、肺を膨らますんです。ところが、背中が曲がったり、骨格が曲がったりすることによって、肺が膨らまなくなる。息の容量が少なくなってしまうんですね。酸素が足りなくなれば、血流が悪くなる。体の筋肉が緊張して、血行に異常をきたし、『心拍変動』にも影響するのです」 山本さんは、高齢者が将来、寝たきりや要介護にならないよう、筋力の低下を防ぐことが大事だという、

日本整形外科学会が2007年に提唱した「ロコモティブ症候群」に注目した。「歩いていない、動いていないということは、筋肉を使っていない。気持ちで動きたいと思っても、体がついていけなくなる。引きこもりの人たちもメカニズムは同じなのではないか」多くの人たちは、体は自然に動くものだと思っている。ところが、ねん挫などで痛みをかばう姿勢がずっと残っていたりすると、体の左右のバランスが変わってくると、山本さんは説明する。

つまり、右に傾いていれば、右足に負担がかかり、体は中心軸からブレるというのである。「どうしたら直接、体がほぐれるのかというと、温めてあげるとか、スキンシップをすることです。私たちはお薬を使えませんので、アロマオイルを併用しています。嗅覚や皮膚からだと、すぐに効果が表れます。

骨盤が曲がると、必ず首に来ます。気持ちがうつになったら、姿勢を正して後ろ向きになることはない。どうしても前かがみになるので、首に負担がかかる。うつのときでも、薬を飲む前に、まず首を治して様子を見ることです。体が動くようになれば、気持ちも違ってきます」実際、引きこもっていた当事者たちも、こうした施術を受け、回復していったケースも少なくない。

「肩の高さが、違いますね」そう指摘を受けた筆者も、山本さんのカイロプラクティックを体感してみることにした。どうやら、左右の骨盤が違うらしい。用意されたメニューは、ヒバのオイルを入れた足浴と、手のほぐしだ。まずジャケットを脱ぎ、ベルトを外して、右と左の重さを片足ずつ測る体重計に乗ってみた。左右の体重計の差がゼロに近ければ近いほど、バランスがとれていることになる。ちなみに、左右差が8キログラム(約18ポンド)あると、内臓の具合が悪い。25キログラム(約55ポンド)以上あると、脳梗塞などの疑いがあり、病院に緊急入院してもらったケースもあったという。

「病気する人は、血流が変わってくるので、バランスが崩れているんですね」結果は、右67ポンド、左80ポンド。13ポンドも差があって驚いた。「左のほうに負担がかかっていることになります。肩が右のほうを向いていますよね。それに、立ったときに、手の位置や長さも左右が違う。なぜかというと、右の肘がよじれていますね」右の掌が下に向かってよじれていた。「男の人は、肘が曲がると、目に来るよ」そういわれながら、右手をほぐしてもらい、意識しなくてもまっすぐになるよう調整してもらった。

次に、手だけを入浴。湯には、神経を安定させる効果のあるヒバのオイルを入れた。そして、湯の中で問題のある指をほぐしてもらった。「右の人差し指が硬い。どうしても右手に問題がありますね」1日中、パソコンを打ち続けている生活とも関係があるそうだ。

さらに、ズボンをまくって、足温浴に挑戦。ヒバの香りが森林浴をしているような気分にさせる。 ヒバは、防かび剤やシロアリ予防に使われる。水虫予防にもいいらしい。「足首の形は、左のほうに問題がある。ねん挫や骨折、子供の頃、階段や滑り台から落ちたことなどが、ずっと影響していることが多い。

こうやって、自分の負の部分を知ることが大事なんですよ。自分でメンテナンスを心がけると、状況は変わってくるのです」取り揃えられているエッセンスオイルは常時、20種類以上。ローズマリーのオイルを湯に入れると、記憶力がアップするという。また、元気がない人には、オレンジの香りがいいらしい。このままの状態で右手から順番にほぐしてもらっていると、うつらうつら眠くなってきた。「肘を治すことによって、肩の位置も変わってきます。肩こりや首の調整をするときは、原因の手からほぐさないと意味がない」

体がだんだん温まってきた。湯に浸かる右足が少し内側のほうを向いているのも、バランスが悪いからだという。そこで、アクチベーターという器具を使って、ダダダダダという振動を右のふくらはぎに当ててもらった。脊椎が瞬間的にリセットされる効果があるらしい。「時間が経つと、また戻ってしまう。ただ、3週間に1回くらい、リセットを繰り返していくことによって、変わっていくんですよ。期間は人によって違います」

こうして再び、体重計を測ってみた。左右の差は、わずか3ポンドほどの違いだ。原因は病気でなく、筋肉の硬さだった。「池上さんもクリスマスブーツ状態で、足としてはうまく機能されていない。ふくらはぎをもっとメンテナンスしてあげれば、疲れは取りやすくなると思います」

心の回復は体を改善することから 

ここは、口コミだけで、宣伝はしていない。基本的に女性専用だが、紹介などがあれば男性でも対応しているという。「心が病んでいる人には、家で何かを説得するよりも、気持ち良くしてあげたほうが早いんです」 考え方を変換させる認知行動療法とは、また違ったアプローチだ。体の構造を勉強すると、自分の体を客観的に見ることができるというのは、当事者だけに限らず、興味深い話である。

我々の仲間では、昔から姿勢の写真を撮っています。それは、かみ合わせを治すと劇的に姿勢が変わるからです。

前述の記事から言うと、全身も健康になりますよね。

どこにアプローチするかの違いですが、歯は骨格の一部であり、骨格の中で唯一簡単に触れることを考えると、歯にアプローチするのが、一番の近道ではないでしょうか???

 

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2012年4月18日 (水)

矯正治療の落とし穴

前回に続き、矯正治療の落とし穴を考えます。

矯正治療が必要だということは、根本に不正咬合、つまり、歯並びの悪さがあります。

歯はもちろん見た目も大切です。きれいに並んだ白い歯が笑顔の口元から見えるだけで、好感度がアップすることは私が言うまでもないことでしょう。

芸能人が必ず歯をきれいにすることからもその効果がわかります。最近はスポーツ選手までその影響が出ており、新庄や清原を筆頭に、我々専門家からすると、ちょっと白すぎて逆に不自然に感じるような歯が、ずらりと並んでいます。

話題を戻しますと、歯並びの悪い歯は、歯列から逸脱しているため、機能していない(噛んでいない)場合が多いと思われます。つまり生えたての状態です。

生えたての歯は、山谷がはっきりしており、溝も深く、一見きれいでかっこよく見えます。しかし、これが実は咀嚼運動(物を噛む運動)の時に干渉したり、引っかかったりして非常に悪さをします。

永久歯は最初の歯が6歳くらいから生え始め親知らずを除いた28本の歯が高校くらいまでに生えそろいます。その間、当然食事をしながら生えそろっていきますので、機能圧がかかり、適度にすり減りながら、その人の咀嚼運動に合うように形態修正が自然になされます。

その中に、いきなり矯正で生えたてのようにとんがった歯が入って来ると、非常に悪さをする場合があります。

歯のかみ合わせはミリ単位ではなく、ミクロン単位の精密さが要求されます。そこに干渉が発生すると、体全体に様々な影響を及ぼしていきます。

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2012年4月 3日 (火)

矯正治療の矛盾

私が歯学部の学生時代から今日にいたるまで矯正治療に対して抱き続けている疑問があります。まさに、前回書いた「個性」に相反する部分です。

矯正治療とは一般的に、歯の表面に「ブラケット」という装置を接着剤で張り付けて、そこにワイヤーを通して、その弾性と、場合によってはゴムなどを併用して歯を並べていきます。

その時使われるワイヤーは、アーチフォームという決まった形に元々作られていたり、それに沿って曲げて形を作ったものが使用されます。

このアーチフォームワイヤーを矯正をされる歯科医師の先生は日々使われますが、多分、使われるのはほとんどの先生が数種類だと思います。場合によっては、上下1種類しか持っていないという先生も結構いらっしゃいます。

歯の大きさや顎骨の大きさは、それこそ10人十色、百人百様で、まったく同じという人は存在しません。仮に双子であっても微妙に違います。

その人たちを、同じアーチフォームワイヤーを使用して矯正治療を行えば、ほぼ同じ形に仕上がります。これは、はたして正しいのでしょうか???実は私自身、今でも非常に疑問を持っております。

個性を尊重しながら、一方では同じ形を強要される治療は矛盾する部分を内包しています。

ただ、そこまで細かく考えていくと、矯正治療そのものが怖くてできなくなるかもしれません。矯正治療の必要性やニーズは確実にあるわけで、では、その矛盾を少しでも小さくする考え方、診断力、テクニック等が要求されます。それができる矯正医を私は残念なが数名しか知りません。

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