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2012年5月25日 (金)

歯周病の話(1)

昔は歯槽膿漏と言っていました。最近は歯周病と言います。

そういえば、抗生物質というのも昔の呼び方で、今は抗菌剤と呼びます。

歯周病に関しては、テレビのCMや、様々な媒体で報道されていますように、歯周病菌が存在し、それが出す毒素によって、歯肉が炎症を起こし、その下にある歯槽骨という歯を支える骨を溶かし、最終的には歯の動揺が大きくなり、歯がなくなるという病気です。

糖尿病などを持っていると、体の抵抗力が落ちますので、より歯周病菌の影響を受けやすくなり、歯周病が進行しやすくなります。

また、多くのクスリにはその副作用として、唾液の分泌を悪くする働きがあります。日頃、患者さんを診ていると、驚くほど多くの方が、何らかの薬を常用されています。唾液には殺菌作用や、洗浄作用がありますので、これが減ると、虫歯や歯周病が進みやすくなります。

ちなみに、細菌の塊をプラークと呼びます。歯のすきまを爪楊枝でこすると付いてくる、白くねばねばした塊です。ちなみに、爪楊枝の先に付いているくらいの量で、その中に含まれている細菌の数は約1億個とも言われています。

だとすれば、口の中には天文学的な数の細菌がいることになります。

歯周病の治療は、基本的にその細菌を減らすという前提に行われていきます。一番代表的なのが、「歯石とり」です。

実は歯石そのものは、そんなに悪さをしません。しかし、表面がでこぼこしているので、そこに細菌が繁殖しやすくなりますので、その場を取り除く意味で歯石除去を行います。

他には、薬を用いて細菌を減らすというものです。抗菌剤を内服して行うやり方と、うがい薬や患部に直接注入して、歯周病菌を殺菌するやり方があります。

これらを組み合わせて、治療が行われていきますが、残念ながら、完治に導くのは至難の業です。というよりは、歯周病に完治はなく、うまくコントロールしていくという考え方の方が正しいでしょう。

事実、厚生労働省の見解でも、歯周病は糖尿病や高血圧などと同じ生活習慣病に分類されています。

では、定期的にメンテナンスを行っていけば歯周病の進行を止められるかというと、残念ながらそうはいきません。

ものすごくきれいに手入れされていても進行する人もいれば、清掃が不十分で汚れが残っていても、進行しない人もいます。

この違いは何なのでしょうか・・・?ここを考えないと、根本解決にはならない気がします。

続きは次回・・・

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2012年5月14日 (月)

医科との連携

歯(口腔)も当然ですが体の一部です。

人間の体の中で、独立して存在している所は一か所もありません。すべてはお互いに連携しながら生命を維持しています。

歯科が医科から独立させられたところから、悲劇が起こってきたのだと思います。まあ、医科の中でもますます細分化が進み、それぞれの臓器別には深く掘り下げられて来ていますが、お互いの連携となると、どうなのでしょうか?

最近は「総診」というものが見直されてきて、先ずは全体的に診る所も出てきているようです。医学の発展が「木を見て森を見ず」にならないように気を付けなければいけません。我々歯科医師も、局所のかみ合わせに固執して、全体のバランスを見失うことがありますので、自戒の念も込めて書いています。

先日、国立病院機構医療センター(旧国立病院)の、とあるパーティーに出席した時に、そこの整形外科の部長さんから声をかけられました。

この先生は、私が所属している歯科医師会の会長の同級生で、以前、歯科医師の持病である「腰痛」について講演していただいた事がありました。その時の質疑応答で、座長から振られたのでかみ合わせと頸椎の関係について少し話したところ、大変興味を持っていただきました。ぜひ一度ゆっくり話を聞いてみたいとおっしゃっていただき、うれしい思いをした覚えがあります。

その後、なかなか機会に恵まれなかったのですが、今回、声をかけていただいた主目的は、顎関節症の患者を紹介したい(県外の有名歯科医院にもいくつかかかられているようです)というものでしたが、その時、以前の話が出て、「ぜひ、話を聞いてみたい」「今度、脊柱の勉強会があるので、参加して欲しい」とおっしゃっていただきました。

私は同級生の医者がたくさんいますので、事あるごとにかみ合わせの話をしてきましたが、同級生であっても残念ながら耳を貸す医者はいませんでした。

今回の先生の探究心と懐の深さに感動してしまいました。

連携が取れたら、何よりも患者さんにとって福音だろうなと思いました。

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