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2012年10月22日 (月)

うつ病で病院に行くと殺される

日本歯科医師会の広報誌からの転載です。

「うつ病で病院に行くと殺される!?」というショッキングなレポートがある。ライターは医療ジャーナリストの伊藤準也氏である。

その内容は、自殺者が一向に減らない。問題として取り上げられるとその都度、「不景気」や「ストレスの多い社会」が原因とされ、、早い段階での診察が自殺を未然に防ぐことにつながると言われている。

だが、今、大きな疑問符がついている。

97年まで年間自殺者は2万5千人以内であったが、98年に3万3千人と一気に跳ね上がり、現在まで毎年3万人強が続いている。

時を同じくして「抗うつ薬」の売り上げが急伸し、98年の173億円から06年には875億円に増加している。

さらに、うつ病患者も急増。99年には44万1千人だったが、08年には100万人を突破した、というものである。

そして、最大の問題点を氏は、安易なうつ病診断と、海外で「自殺の危険性」が警告されている抗うつ薬が多くのケースで使用されていると指摘。

次いで「多剤大量処方」という精神医療の悪弊や、小児への向精神薬の投与。

最後に、精神医療界と製薬メーカーの「不適切な関係」としている。

今夏、日本うつ病学会が初の指針を作成し、「安易な投薬に警鐘」の記事が新聞に載った。遅まきながらも問題の解決に乗り出したようだ。

うつ病患者に朗報だ。

歯科の立場から補足すると、抗うつ剤、精神安定剤、睡眠導入剤などの精神に作用する薬は、その副作用として唾液の分泌を抑制する働きがあります。

これらの薬を服用されている方の多くが「口渇」を訴えられます。

歯や、口腔粘膜は常に唾液に洗われる事によって、その健康を維持しています。唾液が減ると、一気に虫歯や歯周病のリスクが上がります。

その結果、口腔内の崩壊が始まり、それが、体全体の崩壊につながります。

私の患者さんで、最初は普通に通院されていた方が、次は杖になり、次は手押し車を押してこられ、次は身内に支えられてこられ、その後は通院が途絶えた方がいらっしゃいます。今、どうされているか気になっております。

もちろん、薬が必要な時期はあると思います。しかし、漫然と投薬されていると思われるケースが多く見られます。

人間ですので、だれでも精神的に上がったり下がったりすることはあると思います。ただ、それを「うつ」と診断して安易に薬を出すのには疑問を感じます。

このような薬は依存性が強く、長く服用するほど、離脱が非常に難しくなります。

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