歯の構成と食べ物の関係
新谷弘実先生という方がいらしゃいます。現在、アメリカのアルバートアインシュタイン医科大学外科教授で内視鏡のパイオニアとして世界的に有名な先生です。たまにテレビ等にも出演されますし、「病気にならない生き方」と言う著書がベストセラーになっています。日米で今までに約35万人の胃腸を内視鏡で見てきた経験から、「腸相」という事をおっしゃられています。その中から、独自の健康法を提案されていらっしゃいます。
私も食の勉強を続けている中で、かなり共感できる部分があります。そのあたりに関しては、また機会を見てご紹介します。
今回は歯に関してです。
新谷先生いわく、人間の歯は親知らずを含めると上下合わせて32本あります。その構成を見ると、門歯(前歯)8本、犬歯4本、臼歯20本という構成です。
新谷先生は、犬歯は肉を噛みちぎるための歯であり、その他は食物を食べるために必要な歯であると位置付けられています。それを元に考えると、肉食対植物食の割合は1対7となりますので、その様な構成の食事を心がける事が、自然の摂理にかなっていると言う事です。
歯科医師の立場とすると門歯(前歯)を肉食用ととるか植物食用ととるかは見解の分かれるところだと思いますが、仮に肉食用ととったとしても、臼歯の方が多くなりますので、人間は植物食を中心とする生き物なのでしょう。
特に日本人は元々農耕民族ですので、欧米人の狩猟民族に比べると腸の長さが長いと言われています。しかし、食の欧米化に伴い特に若い世代は腸の様子も変ってきていると考えられます。歯科でも、親知らずがきれいに生える方がほとんどいなくなりました。9割以上は抜歯適応になっています。これも、植物食をよく噛まなくなった弊害かもしれません。
食は命の源です。そこをおろそかにすると、体や心に様々な弊害が現れると言う事は誰でも容易に想像がつく所でしょう。その気になれば、誰でも今日から改善できる事ですので、後は個々のやる気次第です。ぜひ、今日から取り組んで行きましょう。
食事の内容等につきましては、また折に触れてご紹介いたします。
世は健康ブームです。様々な健康法が提唱されていますが、私が考えるのは、何か特殊で高価なものを使用したりするものは、例え一時的に効果があったとしても、決して長続きしません。身近に手に入るもので、やる気と根気さえあれば誰でも行えるようなものが、真の健康法ではないかと個人的には考えますし、その様なものをご紹介していきたいと考えております。
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