2008年7月30日 (水)

病気の治し方 その1

病に苦しむ方は、1分1秒でも早くその苦痛から逃れたいと思うのは当然です。よく、「その部位を意識する部分が悪い所」といわれます。つまり、健康な時はその存在すら意識しないのに、例えばお腹が痛くなると、そこにある胃や腸の存在をを意識するようになりますし、誤って舌やほっぺたを噛んでしまうと、いつもそこの粘膜を意識してしまいます。

特に、人間は痛みに弱い動物で(全ての動物がそうなのかもしれませんが)、それは命を守る事にもつながるのですが、神経も痛みを感じる神経が一番発達しています。

私も歯科医師をしている関係で、痛みを抱えた方と接する機会が、かなり多いのですが、最初はものすごく不機嫌で、無愛想で、正直「感じ悪いなー」と思う患者様が、2回目の来院時には別人ではないかと思うくらい笑顔で応対していただける事がよくあります。それだけ痛みは人間に対して多大なストレスを与えるものなのでしょう。

さて、けがや病気も急性期で命に係るような時には、最新の医学を用いて事に当たらなければいけません。しかし、急性期を過ぎて、慢性期に移行したような疾患、あるいは、アレルギーやアトピーなどの免疫に関与するような疾患の場合は、ただ薬を飲むだけでは症状を緩和しているだけで、根本的な治癒にはつながりません。

副作用のない薬はありません。効果がその副作用を上回ったもののみ、使用されるべきで、それもなるべく短期間使用して、ある程度改善が認められたらやめるべきだと思います。

私見ですが、日本人はあまりにも薬に頼りすぎている、薬を飲みすぎていると思います。よく笑い話で、高齢者の方が食前に薬を飲んだら、その量の多さで満腹になってしまったというのがありますが、ある意味事実なのかもしれません。

また、精神的にも薬に依存している方も多く、とりあえず薬をくださいという患者様が結構いらっしゃいます。多分、「ものすごくよく効く薬ですよ」と言ってビタミン剤を渡しても、結構効果があると思います。これはプラシーボ効果と言います。詳しくは調べてみてください。

最近の薬、特に精神に作用する薬などは、その効果が非常に強い分、強い副作用を持っているようです。うまく使わないと、依存が強くなり、心や体に様々な障害をもたらすようです。

歯科的に言うと、多くの薬の副作用に唾液(つば)の分泌が悪くなる、あるいは唾液の性質が粘ついてくるというものがあります。歯を含めて口の中は常に唾液で洗われています。その洗浄作用と、唾液に含まれる抗菌成分によって口に中の健康は保たれています。

口は食物や飲み物、空気も最初に通過するとこです。当然、異物や雑菌なども多く進入してきます。そのため口の中からのどにかけては体の中でも最も免疫組織が発達している所です。口の中のけがが治りやすいのは、そのためです。

そのため、唾液が減ると、口の中の環境が一気に悪化します。虫歯が一気に何本もできたり、歯周病が急に進行したり、粘膜の上にカビが生えて、その機能が低下する事によって風邪や肺炎などを起しやすくなったりします。そこまで行くと、体を治すために飲んでいる薬のせいで、かえって体を壊しているという矛盾した状態が存在してしまいます。

そこで、最近見直されてきているのが、東洋医学的なアプローチです。局所にこだわるのではなく、体全体を整える事によって人間の生命力を向上させ、結果体もよくなっていくというものです。東洋医学というとすぐに気功や漢方薬といったものが頭に浮かびますが、その裾野はかなり広く、その中から自分にあった物を探して取り入れていけば良いのではないかと思います。

実は、その中にかみ合わせ治療も入ってきます。それについてはまた次回、詳しく説明したいと思います。

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2008年7月18日 (金)

第2回熊本市民フォーラムのお知らせ

*熊本センターは既に閉鎖されております。また、私も既に日本咬合学会を退会しております。そのため、丸山咬合療法は行っておりません。ご注意ください。平成25年4月

久しぶりの更新になります。さぼっていまして申し訳ありません。

さて、昨年に引き続き、9月21日(日)13:00~16:00(会場12:30)熊本県歯科医師会館(熊本市坪井2丁目4番5号、国道3号線沿い、藤崎宮前バス停すぐ)にて市民フォーラムを行います。講師は、大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生と元北海道大学教授で世界的な脳科学者である澤口俊之先生です。丸山先生は、現在も私がかみ合せの治療を習っている先生で、当医院にも月に1回診療に来られます。

タイトルは「かみ合わせを正して全身を健康に美しく~えっ!?こんな症状・悩みも「あご」からくるの!?~」です。

サブタイトルを書くと「思い当たる症状はありませんか?  ・疲れやすい・肌荒れ・不眠・昼間眠い・乗り物酔い・ねこ背・偏頭痛・首すじのこり・肩こり・腰痛・便秘・冷え性・生理痛・生理不順・アトピー・高血圧・風邪をひきやすい・キレやすい・うつ   これらは丸山剛郎大阪大学名誉教授があごのずれを治す事によって改善、消失した症状の一部です。」

そもそも私がこのブログを始めたきっかけも、かみ合わせと全身との深いかかわりを知っていただき、少なくとも国民の3分の1はいると言われる不定愁訴(フテイシュウソ、検査しても特に悪くはないが、体調のすぐれない状態)に悩む方々を少しでも救う事ができると思ったからです。

口の中も当然ですが体の一部ですので、全身と係っている事は容易に想像がつくと思われます。しかし、ある時代から、口の中は医学部から切り離されて、歯学部で独自に教育されるようになりました。そのため、私も含めて、なかなか全身との関係を見る習慣が歯科医師には不足しがちです。

また、西洋医学はどんどん細分化していき、最後は遺伝子レベルの解明まで進みました。しかし、そのため病気や疾患が減ったかというと逆で、医療費の高騰は国家財政を圧迫しつつあります。もちろん、西洋医学は急性症状や救急時、また、感染症などには非常に高い効果を示します。しかし、メタボリックシンドロームに代表されるような慢性病や生活習慣病には後手に回っているような気がします。

そこで見直されるのが、全身をトータルで見る東洋医学的なアプローチだと思います。そこには精神も含めた哲学的なものも含まれてくると思います。かみ合せの勉強を続けていると、精神の状態が体の状態と密接に関わっているのを痛感します。「病は気から」とよく言われますが、本当だなとしみじみ感じます。

かみ合わせと全身の係りは、このブログのバックナンバーを読んでいただくとかなりわかっていただけると思います。また、今後もさぼらずご紹介せていきます。

とりあえず、お時間の許す方は9月21日に会場まで足を運んでいただければ、ひょっとしたら人生を変える話が聞けるかもしれません。入場無料ですので、ぜひご参加下さい。

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2008年3月18日 (火)

ドーピングをせずに運動能力向上 その1

*熊本センターは既に閉鎖されております。また、私も既に日本咬合学会を退会しております。そのため、丸山咬合療法は行っておりません。ご注意ください。平成25年4月

かみ合わせのずれが、様々な体調不良につながる事は、このブログを通じて何度も申し上げて来ました。本日は視点を変えて、かみ合わせを正しくすると、運動能力が向上する事について書きます。

いま、スポーツ界、特にアメリカを中心とするスポーツ界では、ステロイドなどの筋肉増強剤を主流とするドーピングが非常に大きな問題となっております。オリンピックも含めて、プロスポーツで非常に大きなお金が動いており、活躍すれば考えられないような巨額のお金を受け取る事ができるという現代事情がそうさせているのでしょう。

ただ、その様な選手達のその後を追ってみると、早死にしたり、体を壊して健康な生活を送る事がとてもできないような状況に追い込まれている人が、非常にたくさんいるようです。自分で選んだ道とは言え、やはり気の毒な気がします。

さて、私が取り組んでいる、大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生が考案し、実践されている丸山咬合療法を行うと、タイトルにもあるように、ドーピングなどせずに、運動能力を向上させる事ができます。

下顎が体のバランスをとるのに大きな役割を果たしている事はいぜん書きました。下顎がずれると、それを補正するように首、かた、腰、膝と全身がずれてきます。ずれがあると、体を支えている筋肉は常に緊張を強いられます。つまり、言い方を変えれば疲労していく訳です。ですから、いざ運動時に力を発揮しようとしても、既に疲れている筋肉からは、100%の力を引き出すことができなくなります。

頭の重さはボーリングの玉1個分くらいあります。例えば人間の体に例えてみますと、160センチくらいの棒の先にボーリングの玉が固定してある所を想像してみて下さい。玉が棒の真上に乗っていると、最小限度の力で支えて立てておくことができます。もしこれが、前後左右どちらかに傾いているとどうでしょうか。その状態を保持するためには、かなりの持続的な力が必要になります。

下顎のずれを修正すると、体のバランスが瞬時に整います。これは、文章で読んでもなかなかピント来ないと思いますので、ぜひ1度体験していただきたいと思いますが、ほとんどの方がその変化にビックリされます。今までちょっと押されるとフラフラしていた体に、あたかも心棒が通った様に安定感が出て、少々押されても動かなくなります。

例えばこれを柔道に置き換えてみましょう。柔道は体のバランスを崩して相手を倒すスポーツです。多分、達人と呼ばれる人は、瞬時に相手の体のゆがみを読み取って、どちらに力を加えれば相手のバランスを崩す事ができるかを経験的に読み取る事ができるのでしょう。弱い方向に力を加えれば、簡単に相手を崩す事ができます。体のバランスが整えば、簡単にはバランスを崩せなくなります。また、力も出るようになります。これは後述します。

スキーのジャンプ競技の元オリンピック選手である原田選手が、自分は真っすぐ飛んでいるつもりなのに、どうしても毎回同じ方向に曲がってしまうと何かの手記に書いていたのを読んだ事があります。原田選手の顔を正面から見ると、下顎が曲がっています。(普通の方には良くわからないと思いますが、我々が専門的に見ると曲がっています)もし、丸山先生に治していただいたら、もっと活躍できたかもしれません。

その他のスポーツでも、体のバランスが大切である事は言うまでも無い事でしょう。両足で立っているにもかかわらず、目をつぶるとふらつく、あるいは立っていられない人がいます。これも極度に体のバランスが崩れている証拠です。人間が目でもある程度バランスをとっていますので、それがカットされた瞬間、元々ある体のゆがみがさらにクローズアップされてしまいます。

例えばゴルフのパッとをする時に、頭や体がふらついたらどうでしょう。良いパットはできないのではないでしょうか?実際にプゴルファーでよく名前の出る某選手もこの治療を行っています。また、K-1の有名選手も数名この治療を行っています。

今までは体のバランスについて書きましたが、もう一つ、薬や筋トレを行わなくても筋力をアップする事ができるのですが、それについては又次回書きます。

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2008年2月28日 (木)

うつとかみ合わせ

*熊本センターは既に閉鎖されております。また、私も既に日本咬合学会を退会しております。そのため、丸山咬合療法は行っておりません。ご注意ください。平成25年4月

うつが大きな社会問題となってきています。交通事故死が1万人をはるかに下回っている中で、自殺者は3万人を越えています。

私も歯科医師として毎日診療を行っておりますが、抗うつ剤、精神安定剤、睡眠導入剤などの向精神薬を飲んでいる方が最近本当に目立つようになりました。

向精神薬は、体に大きな負担をかけます。我々歯科領域に限って言いますと、唾液が出にくくなり、唾液が粘ってきます。薬を飲んでいる方にお聞きすると、ほとんどの方が強い口やのどの渇きを訴えられます。唾液は口の中に健康を保つのに非常に大きな役割を果たしておりますので、唾液の量や質が変るだけで、大きな影響を与えます。

具体的に言いますと、虫歯や歯周病が一気に進行したり、口臭が強くなったりといった症状です。

急性期は仕方がないとしても、症状が落ち着いたらなるべく早く、薬から離脱していただきたいのですが、どうしても依存傾向が強く、なかなか止められないというのが現状のようです。

実際は「うつ病」と「うつ傾向」は違うそうです。私も詳しく勉強したわけではありませんが、うつ病は本当の病気であり、脳に気質的な問題が生じて脳内ホルモンの分泌などに以上が起こった結果陥るもので、専門的な治療を要するのに対して、うつ傾向は、脳の虚血によって、一時的に脳の元気がなくなることによって生じるもので、その原因を解決すると直る場合が多いそうです。今はこの二つがあまり区別されず、同じ様な治療が施されている所に大きな問題があると聞きました。

今は向精神薬の非常に良いものができましたので、その効果が高いゆえに安易に処方されている気がして、少々危機感を感じます。薬によって口の中がボロボロになり、それに伴って体の健康も悪化している患者様を何人も目にしていると、何とかならないかなと痛感いたします。

そこで一つ知っていただきたいのが、かみ合わせとうつの関係です。以前も書いた事あるのですが、うつの方の姿勢の特徴は、猫背(首の前傾)、体のねじれです。この様な姿勢だと、首の筋肉に非常に負担がかかる結果、首の強いこりが生じます。頭の重さはボーリングの球と同じくらいあります。

1本の棒の先端にボーリングの球が固定してある図を想像してみて下さい。棒を真っすぐ立てて、その真上に球が乗っているときは、一番最小限の力で支えられます。ところが、棒を前に少し傾けると、とたんにその状態を支えるために手に強い力が必要となります。

首の骨は1本の棒ではなく、7個の骨が積み木のように重なって出来ています。それを筋肉や靭帯で四方八方に張り巡らせて丁度テントの支柱を支えるようにして、頭を支えています。首が前傾すると、首のうしろの筋肉や靭帯に大きな負担がかかってしまう結果、それが首筋のこりや痛みにつながります。

すると頚椎の中を通っている動脈を締め付けてしまい、結果脳への血流量が落ちてしまいます。脳は体に占める容積はそう大きくありませんが、消費する酸素や栄養は体全体の約20%もあるといわれています。少し血流が落ちただけでも大きな影響が出る事が想像できると思います。脳の元気が落ちた結果、うつ傾向に陥る事があります。

この首筋のこりの大きな原因の一つがかみ合わせのズレです。詳しくは、このブログに以前何度も書いていたと思いますので、ご興味のある方は読んでみて下さい。ちなみに首筋のこりは、肩や腰のこりに比べて自覚していない方が多いのも事実です。問診表(当医院のかみ合わせ用)の首筋のコリの欄に何もチェックが無い方でも、実際に触診させていただくと、かなりこっている方がたくさんいらっしゃいます。楽な状態を知らないので、現状をそんなものだと感じられているのでしょう。

当医院に、かみ合わせの権威である大阪大学名誉教授の丸山剛郎先生が月1回来られ診療を行っていただいておりますが、首筋のこりが見事にとれて、結果、うつ(傾向)の患者様が者さん元気になられております。これは事実です。丸山先生はこの様な治療を全国で行われており、うつ(傾向)のたくさんの患者様が本当に元気になり、社会復帰されております。

うつで歯科医院に行くなど今までは考えられなかった事ですし、眉唾と思われる方も当然多いと思います。ただ、他ではなかなか完治までは行かなかった方が、元気になられているのも事実です。

治療前に、体験とカウンセリングという制度がありますので、ご興味のある方は一度受けれられて見るとよいと思います。かみ合わせを正しく修正した瞬間、体が驚くように変る事を体験で出来ます。首筋のこりも瞬間的に驚くようにとれて、体全体に力が入るようになります。実際に治療するかどうかは、その後ゆっくり考えられて構いません。(保険適応外の治療となります)

私はこの治療を5年前に知りました。そして、勉強をし、実際に治療を行う中で歯科医師としての非常に大きなやりがいを見出しました。今後のライフワークとして腰をすえて取り組んでいきたいと思っております。

語弊を覚悟して言えば、収入だけを考えれば、今流行のインプラントや審美歯科などを行なった方が、はるかに簡単に高収入を得る事ができます。しかし、医療の本筋は、病める多くの患者様を痛みや苦しみから救う事であり、それらは、その手段の一つであるべきだと考えます。

全てかみ合わせで治るなどと言うつもりは毛頭ありません。しかし、逆に、検査しても特に悪い所は無いのに体調が優れない方は、一度かみ合わせのずれを疑ってみて下さい。見かけの歯並びが綺麗だからずれていないと言うわけではありませんので、気をつけて下さい。例えば歯列矯正で綺麗に並んでいるにもかかわらず、体調が優れない方が実はたくさんいらっしゃいます。

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2008年1月17日 (木)

森光子さんの元気の元は歯だった

女優の森光子さんを拝見するたびに、その若さに驚かされます。日本人は世界第1位の長寿を獲得しましたが、「健康で長寿」かというと、なかなかそうは言い切れない部分があります。統計を見てみると、亡くなる前の数年は病院や介護施設などで過ごす場合が多いようです。

その点、森さんは87歳という年齢を全く感じさせないお姿は、正にアンチエイジングの鏡のような存在です。もちろん様々な努力の賜であるのでしょう。その中に、「歯が丈夫」と言うのも入っているそうです。それに関する記事を見つけましたので、転載いたします。

 (記事より)                                  女優、森光子(87)の主演舞台「放浪記」が東京・日比谷のシアタークリエで幕を開けた。今作から大事を取って“でんぐり返し”を封印、木賃宿の人々と一緒に“バンザイ”する場面に変更して単独主演記録の更新に挑む森。健康の秘密は丈夫な“歯”にあった。

 公演前、4年ぶりに共演する黒柳徹子(74)が、森の健康の秘訣をこう明かしていた。「朝、夕に75回ずつスクワットをしたり、自転車漕ぎをしたり。それから結構、肉を良く召し上がるんですよね」

 すると森は、「肉は50-60グラムですけどね。それから卵、卵! 1日2、3個食べるのよ」とスタミナ源を披露。舞台関係者によると森の好みの肉は、ある程度、噛み応えのあるロースだという。

 咀嚼できるのか、失礼ながら森に直接聞いてみると、「21本、自分の歯よ。もう少しで定期検診なの。歯間ブラシで睡眠時間が削られてるの」と笑顔で答えてくれた。口元には、きれいに並んだ白い歯がキラリ。とても、この5月に米寿を迎える人とは思えない。

 1989年に政府と日本歯科医師会が提唱した80歳で20本の歯を残そうという「8020運動」の先陣を切っている。

 61年の芸術座初演以来、8日で通算1860回公演。2月23日には1900回を迎えるが、耳が遠くなった様子もなく、かくしゃくとした姿で公演直前の取材もテキパキ。2000回の金字塔も見えてきた。

 「ギネスブックに申請しようかと申し上げたところ、“まだ継続中だから”と言われました」(東宝関係者)

 舞台は芸術座から生まれ変わったシアタークリエ。「建物は新しいけどお客さまは変わらない。優しく、温かく、いつものように助けてくれる」

 森の歯が光った。3月30日まで。

歯科界の中では、自分の歯がしっかり残っていると元気であり、医科も含めた医療費が約3分の1程度で済んでる(つまり健康である)事は周知の事実なのですが、一般に方の認識はまだまだのようです。もっと啓蒙活動が必要であると思われます。

今、段階の世代の方々が続々と退職を迎えられています。あと10年もすると、その方々の中から、要医療、要介護の方がどんどん出てくる事が考えられます。

年金も含めまして、出生率の激減により、若い人が減ってくると、当然ですが税収の他に、人でも絶対的に不足してきます。税収は極端に言えば消費税率をもっと引き上げれば何とかなるのかもしれませんが、人手は移民でも積極的に入れていかない限り、補充する術がありません。

とすれば、どうしても生涯を元気で全うしていただかなければ国が成り立たないと言う事態も想定できます。医療費を減らす改善策の一つが、歯をきちんと手入れしておくと言う事を、ぜひ認識してください。歯は28~32本ありますので、2,3本無くなっても確かにそのうち慣れて噛めますが、そこから徐々に崩壊が始まっています。

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2008年1月 8日 (火)

かみ合わせ治療元年

*熊本センターは既に閉鎖されております。また、私も既に日本咬合学会を退会しております。そのため、丸山咬合療法は行っておりません。ご注意ください。平成25年4月

皆様新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

タイトルにも書きましたが、私自身、今年を「かみ合わせ治療元年」として、本格的に取り組んでいきたいと思っております。

もちろん今までも、自分なりにかみ合わせ治療を行ってきたわけですが、今年から私のかみ合わせ治療の師匠である大阪大学名誉教授で 日本咬合臨床研究所の所長である丸山剛郎先生が熊本の私の医院にひと月に1回来られて診療をしていただける事になったからです。

丸山先生に指示して5年程になりますが、横で見ていて、その目の付け所、発想、ひらめき、卓越した手技などなど、いつも圧倒されてばかりです。この治療を独りであみ出して来られたパイオニアとしての責任感と、さらにより良く改良していこうという姿勢にはいつも頭が下がります。事実毎年治療法が進化しており、より短期間で確実な治療効果が得られるようになっています。

丸山先生の治療が受けられる所は、札幌、東京、名古屋、大阪、和歌山、福岡、それに熊本と非常に限られております。それ以外の場所におられる患者様は最寄の場所まで治療を受けに出かけておられます。私が住んでいる熊本からも、東京や福岡に通っていた患者様が数名いらっしゃいます。

ご縁があって、昨年末から熊本でも治療を受ける事ができるようになりましたので、ぜひご利用いただければと思います。

このブログで何度もくり返してきましたが、かみ合わせ(正確には下顎のズレ)が全身の健康と非常に密接に関係している事は、残念ながらまだまだ一般的に知られるまでにはいたっておりません。場合によっては認識のない医師、歯科医師などから批判を受ける事もあります。しかし、全国でこの治療を受ける事によって健康、長寿、美を手に入れられた方が多数いらっしゃることは、紛れもない事実です。その様な方々が増えていくことによって、いずれ社会全体の認識が変ってくると確信しております。

体が健康でなければ気力も湧いてきません。体が健康である事は全ての大本であると考えます。顎が全くずれていないくて理想的な歯並びをしている方はほとんどいません。とすればほとんどの方がこの治療を受けていただく事によって、体調が悪い方は健康に、健康(自覚的に)な方はより健康増進につながります。

検査しても特に異常がないのに体調が優れないという方は、ぜひ1度かみ合わせのずれを疑ってみて下さい。クスリを飲んでもそれはほとんどが今出ている症状を緩和するだけの対処療法であって、根本原因の解決には至りません。

西洋医学的に局所に囚われるのではなく、東洋医学的に体全体を整えるという発想も必要でしょう。もちろんそれぞれ得意不得意がありますので、うまく使い分けていく事が大切です。

とりあえず、カウンセリングと体験を受けていただく事をお勧めいたします。下顎のずれを正した瞬間に、体が瞬時に整う事を実感していただけます。これは、受けられた方ご自身が「えっ」と驚きの声をよくあげあれる瞬間であり、私としては「どうだ」と心の中で叫ぶ瞬間です。

この記事を目にされたのも何かのご縁です。ぜひ、かみ合わせを正して健康・長寿・美を手に入れて下さい。

今年は頑張って更新しますので、時々のぞいて下さい。

 

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2007年11月 8日 (木)

日本人がおかしい

最近のニュースを見ていると、本当に節操の無い事件ばかりです。昔の日本には「お天道様が見ている」という言葉がありました。

他人の目があろうとなかろうと、自制心で正しい事を行うという事ですが、いまや死語となりつつあります。発展途上国に比べて物が溢れかえっている日本ですが、心はどちらの方が満たされているのでしょうか?

私はいつも自分自身に「足るを知る」という事を言い聞かせております。

京セラ会長の稲盛和夫氏の素晴らしい言葉がありましたので、引用させていただきます。


かつて日本の社会のいたるところに、上質な人間がいました。
たとえ経済的に豊かではなくても高邁に振る舞い、上に媚びず下には謙虚に接し、自己主張することもなく、他に善かれかしと思いやる――そんな美徳を持った日本人がたくさんいました。
また、そのような人々によって構成されていた集団も、おのずから高い品格を備えていました。
たとえば、ものづくりの現場には、自分がつくった製品でお客様に喜んでいただけることを誇りに思い、品質管理を強制されずとも、自分が手がけた製品の品質や出来映えに、万全の注意と細心の心配りを払い、手の切れるような上質の製品をつくる人々が存在しました。
それは、商品を売る店頭でも同様でした。駆け出しの店員であろうと、一生懸命にお客様の身になって尽くしました。その上質のサービスも決して上司にいわれたからではなく、またマニュアルに書いてあるからでもなく、もちろん売らんがためでもなく、思いやりに満ちた優しい心から自然に発露してくるものでした。
日本の企業が、そのような上質の人間に支えられていたからこそ、今日の日本経済の発展があるのだと思います。
ところが近年、世の中を見渡せば、以前にはとても考えられなかったような、ひどい出来事が続いています。
たとえば、それは食品偽装事件やリコール隠し、また粉飾決算やインサイダー取引に見られる、企業の社会的意義が根本から問われるような、不祥事の数々です。
官庁でも同様です。談合から裏金づくりまで、公僕として民に貢献すべき人たちの情けない事実が次々とを露わになっています。
家庭でも、「親殺し」、あるいは「子殺し」といった、人間としての尊厳を真っ向から否定するような、悲惨な事件が続いています。
新聞を繰るたび、そのような報道に接し、「一体、この国はどうなっていくのだろうか」と暗然とした思いにとらわれるのは、私だけではないはずです。
私は、そうした社会の現象もすべて、日本人の質的低下がもたらせたものだと考えています。
戦後60年、日本人は廃虚の中から敢然と立ち上がり、奇跡的な経済発展を成し遂げました。
その結果、確かに物質的には豊かさを得ましたが、逆に精神的な豊かさを急速に失いつつあるのではないでしょうか。
この進みゆく心の荒廃こそが、日本人をして、その質が劣化してしまったように見せるのです。また、現代の日本社会に混迷と混乱をもたらしている真因なのです。
古今東西の歴史をひもとけば、国家は隆盛と没落を繰り返しています。
国民が真摯に努力を重ねることで、国家が成長発展を遂げると、やがて国民が慢心し驕り高ぶるようになり、国家が没落するということを繰り返しているのです。
それは国民の心の様相と一致しています。
いまこそ、日本人ひとり一人が、精神的豊かさ、つまり美しく上質な心をいかにして取り戻すかを
考えなければなりません。
年齢を問わず、すべての日本人が改めてその品格、品性を高めることができれば、日本は世界に誇る上質な国民が住む国として、再び胸を張れるようになるはずです。
私は、それこそが、真の日本再生であると考えています。
そのようなことを思うとき、かつて、とびきり美しく温かい心を持った、ひとりの上質な日本人がいたことを思い起こすのです。
それは西郷隆盛です。西郷の生き方、考え方こそが、日本人が本来持っていた「美しさ」「上質さ」を想起させるのです。私が「尊敬する人物、理想とする人物は?」と問われたときも、すぐに頭に思い浮かぶのは、西郷です。(稲盛和夫『人生の王道 西郷南洲の教えに学ぶ』1114ページより抜粋)

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2007年11月 1日 (木)

講演会を行いました

*熊本センターは既に閉鎖されております。また、私も既に日本咬合学会を退会しております。そのため、丸山咬合療法は行っておりません。ご注意ください。平成25年4月

先週の10月25日の午後7時半から、雑誌のアヴァンティ様主催で、「かみ合わせを治して健康とキレイを手に入れる!」というテーマで講演回を行いました。

当日は男性1名女性9名の計10名の方々に参加していただきました。私の講演会は、講義の後、実際にかみ合わせを修正すると身体がどう変るかを体験していただきますので、あまり多人数だと手が回りませんので、丁度良い人数でした。

講演に先立ち、全身健康調査票というものを書いて頂きます。これは、いつも書きます女性の5代症状である頭痛、肩こり、冷え性、生理痛、便秘をはじめ、100項目を越える様々な体調のチェックを行います。

それはなぜかというと、それらの項目が私がかみ合わせを習っている大阪大学名誉教授で日本咬合臨床研究所所長の丸山剛郎先生がかみ合わせを直した結果、良くなった全身の症状が列記されているからです。

丸山先生は現在でも全国を飛びまわって、かみ合せの不調から来る全身の不調和に悩む患者様を治療されています。その蓄積の中から、1つ、2つではなく、ある程度手ごたえがあって出してもよいという項目を列挙してあります。ですから、毎年項目は少しずつ増えています。

この調査票を記入していただくと、改めて自分の全身状況を評価分析する事が出来て、自分の現状を再認識する事ができます。また、治療に入っても、毎回これを書いていただく事によって、症状の変化を知る事ができて、非常に有効です。

今回も参加していただいた方々に記入していただきましたが、予想以上にたくさんの症状を持っている方が多くいらっしゃいました。また、首のこりは肩や腰に比べると自覚していない方が多く、調査票の項目を見ると明らかに首のこりから来ていると思われる症状が出ているのに、首のこりにチェックが入っていない方を触診してみると、カチカチの方もいらっしゃいました。

それらの症状が、かみ合わせを正す事によって瞬時に解消される事を体験していただくと、一様に驚かれるのが私としましてはちょっぴり快感です。ただ、見誤ると当然ですが良い結果が出ませんので、ある意味真剣勝負です。

今回も、何とか全ての方に納得していただけたようですので、ホッと胸をなでおろしている所です。

この治療は、聞くだけではなかなか納得しにくい面があります。私自身も最初は結構疑っていた面がありましたが、自信で何度か体験する中で、これはやはり本物だという自覚を持ちました。

私の診療室でも体験とカウンセリングという形で一時間ほどかけて色々なお話と体験をしていただいております。その上で、ゆっくり考えていただいて、治療を希望される方は後日、取り掛かる様にしております。もし、ご興味のある方は一度お問合せ下さい。

かみ合わせと全身の関係は、残念ながらまだまだ一般的に知られるまでには至っておりません。しかし、逆に他の様々な治療を行ってもなかなかよくならない方が、劇的に回復されているケースもたくさんあります。ぜひ、この療法で救われる人が、1人でも多くなるように希望する限りです。

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2007年7月21日 (土)

熊本咬合療法研究会を発足しました

先週の台風被害はいかがでしたでしょうか?被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

私は丁度その日に、長崎で日本医療管理学会全国大会が行われており、私自身が歯科医師会の医療管理委員会委員長を行っている関係で、それに参加してきました。

最初は熊本からフェリーで島原に渡っていく予定だったのですが、あいにく全便欠航で、仕方なく高速で向かいました。途中、何度か風に流されてひやひやしながら何とかたどり着く事ができました。

さて、今月はこのブログをさぼっていましたが、その訳は、このたび私を含めて臨床生理咬合を勉強している仲間3人を中心として、熊本咬合療法研究会というものを立ち上げましたので、その準備に追われていました。

私がこのブログを作った目的は、かみ合わせを正すと、口の中だけでなく、全身が健康になる事、それと、今までの歯科医療は咀嚼運動、つまり物を食べる運動をあまり重要視してこなかったため、せっかく治療しても食べにくい、あるいは食べられないという状態が実際かなりあるようなので、咀嚼運動に基づいた治療があり、それを行うと非常に食べやすくなる他、歯のトラブルもぐっと減ってくるという事を、広く知っていただきたかったからです。

この「全身の健康に良い顎位」「咀嚼運動に基づいた治療」は、実は歯科医師の中でもあまり理解されていないというのが現状です。実際、歯学部の中でも全く触れられていない内容です。

実は、私自身もこれを知ったのが4,5年前で、それから慌てて勉強しだしました。自分で治療に取り入れるようになって、これは本物だとたびたび実感する毎日です。

当医院に来院される患者様には当然その様な治療を心がけておりますが、その数は知れています。ぜひ、多くの患者様にこの治療の恩恵を受けていただきたいと思い、仲間を増やしてより研鑚を重ねていく目的で、研究会を立ち上げました。

もちろん、私自身がまだまだ勉強途中ですので偉そうな事は言えません。

美味しく食べるというのは、人間が生きている限り続く最大の楽しみではないかと思います。それを生涯のテーマとして、私自身も研鑚を重ねて行きたいと思っております。

組織が整いましたら、他の仲間も紹介していきたいと思います。それも含めまして、今後とも有益な情報を提供していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

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2007年6月30日 (土)

子供達の健康を守るために

先日、私が校医をしている小学校で配布したものです。

今の子供(大人も)が持つ3つの悪習慣が病気を作る

 文明国の中で、口呼吸が一番多いのが日本人です。また、食べる時間が一番短いのも日本人、睡眠時間が最も短いのも日本人です。

眠  3つの悪習慣

   横向きやうつ伏せで寝る事

   人間の頭は約5kgあります。横向き寝、うつ伏せ寝の場合、歯やあごに直接圧力がかかります。歯の矯正治療で1本の歯にかかる力は100グラム以下です。これくらいの力でも持続的にかかれば歯は動きます。つまり、寝相によって歯列矯正の数倍の力がかかる事になり、これが歯列やあごの変形につながり、それが全身のゆがみや筋肉のこり、痛みにつながります。

   片側で噛むこと

   片噛みを続けると、咬む側の頬は咀嚼運動(そしゃくうんどう)によって引き締まり、使わない側の頬は締りがなくなって、左右非対称になります。これが長く続くと、筋肉に引っ張られてあごや首の骨が曲がり、それに連動して背骨や骨盤と全身のゆがみにつながります。

   また、片噛みで噛む回数が減ると、唾液の分泌が減ったり、過食につながっ 

   たりするので、それが新たな病気につながることがあります。しっかり噛ん

   で唾液が食物に十分行き渡ると、食物の中に含まれる発癌物質のほとんどが

   無毒化されるとも言われています。唾液の量が不十分だと虫歯や歯周病が一

   気に進行します。

   口で呼吸する事

   のどには扁桃腺などによって構成される「ワルダイエル扁桃リンパ輪」という体の免疫機構の中でも最も重要な組織があります。口呼吸を続けると、そこの組織がだめになり、結果、免疫機能の低下によって様々な病気が引き起こされます。現代人は環境汚染や食遺品添加物などの影響で体内に入ってくる異物の処理にただでさえ免疫機構が疲労していると考えられますので、免疫機能の低下が加速します。これが、様々な病気を引き起こします。

睡眠について

   「質のよい睡眠を3~4時間取れば十分です」という方々がいらっしゃいま

   す。それは本当なのでしょうか?そこには体と重力の関係が考慮されていま

   せん。

   人間は、1Gという重力に逆らって立ったり座ったりしているだけで、かな 

   りのエネルギーを消耗しています。まして、激しい運動などをした場合は言

   うまでもありません。

   人間の体は生まれたときに約40兆個、成人で約60兆個の細胞でできてい

   ます。大雑把な言い方をすると、1日約1兆個の細胞が入れ替わり、60日

   で特殊な細胞を除けば新しい細胞に入れ替わります。これを「新陳代謝」と

   いいます。これが盛んに行われるのが寝ている間です。

   よく、「しっかり寝ないと背が伸びない」と言われますが、一理あります。

   特に免疫に関係する血液細胞は、骨髄や関節頭などで作られますが、起きて 

   活動している間はエネルギーが体を維持、支持する方に使われるため、造血

   の方まで手が回りません。

   「骨休め」という言葉があります。これは、先人が長年の体験の中で体感し

   てできた言葉なのでしょうが、免疫学から言ってもずばり的を射ています。

   人間の体は横になって骨組織が重力から解放されることによって、骨髄の中

   で造血のスイッチが入るようになっています。この事を無視していると、血

   液の病気(再生不良性貧血、血小板減少症、白血球減少症、悪性リンパ腫、

   白血病など)にかかりやすくなります。これに口呼吸のクセがあるとさらに

   加速します。

   病人が一日中横になっているのは何故でしょうか?この重力との関係を考え

   ると答えは明確です。

   人間は、横になって体の組織を重力から解放してやらないと、治癒が促進さ

   れないからです。

   動物は、病気や怪我をした時は、本能的に治るまでひたすらじっとして回復

   を待ちます。薬などでごまかして、いたずらに動き回るのは、どうやら人間

   だけのようです。

   また、昔から「温泉療法」というものがあります。これは、温泉そのものの

   成分による効能もあるとは思いますが、前述したように、温泉やお風呂に入

   ると重力から開放され(水中では重力の影響が約6分の1に減ります)、さ

   らに体が温められる事によって新陳代謝が促進される事が大きいと思われま

   す。

   日本人の「お風呂に入って湯船にゆっくりつかる」という習慣は、身体の事

   を考えると素晴らしい事です。最近は、シャワーだけで済ませる方が増えて

   いるようですが、ぜひゆっくり湯船に浸かって、身体をリフレッシュしてく

   ださい。

歯並びについて

   歯が生えてくる時に、なぜ今の場所に今の状態で生えてくるのでしょうか?

   口の中は、一見広い空間が開いているようですが、実はそうではありませ

   ん。外側は唇と頬で、内側は舌で埋められており、空間はほとんどないのが

   実情です。もし、空間が空いていたら食べ物はそこにたまってしまいますの

   で、歯の上に乗らず、うまく噛む事ができません。

   舌癌などで、舌を切除した方は、物がうまく歯に乗せられないので噛む事が

   できず、流動食をのどに流し込むしかないのは、この理屈からです。

   歯が生え始めると、唇や頬、舌に当たりだします。そして、外側からと内側

   からと押されながら、その力のバランスが取れるところに安定します。

   今の子供たちは、あまり固いものを食べないとよく言われます。また、政府

   が母乳で育てなさいとの答申を出して、反発をくらっていますが、統計的に

   見ると確かに母乳による育児の割合や期間が昔に比べて減っています。

   哺乳ビンに比べて母乳を飲むためには、赤ちゃんはものすごく口唇や頬、舌

   の力を使います。それは冬でも汗をかくくらいの運動量です。また、欧米で

   は3,4歳くらいまでおしゃぶりを使いますが、日本はかなり早い時期に離

   乳を勧めたり、おしゃぶりを止めさせたりします。これは、口呼吸を誘発す

   る事にもつながります。

   その様な理由から、舌が鍛えられずに力が弱まり、歯が舌の方向、つまり内

   側へ倒れて生える傾向にあります。

   すると、歯の並ぶスペースが小さくなって顎の骨に歯が並びきれず、歯並び

   が悪くなるのはもちろん、舌が下の歯の内側に収まりきれなくなります。す

   ると舌が歯の上に乗ってきて、気道を狭くするようになり、呼吸がしにくく

   なります。そのため、気道を空けるために、無意識に下顎を前に突き出すよ

   うな姿勢になります。だから、今の子供たちは猫背に見えます。

   また、その姿勢の影響で首がゆがみ、それが全身のゆがみにつながり、姿勢

   が悪くなります。

   また、いつも酸欠気味なので、顔にしまりがなく、目に力がなく、子供なの

   に疲れやすい、元気がないといった症状につながります。

   今の矯正治療は、ほとんどが永久歯に生え変わってから上下左右1本ずつ歯

   を抜いて、そのスペースを利用して歯を並べていきます。という事は、元々

   狭い歯列をさらに狭くする事につながります。この事を皆様はどう考えられ

   るでしょうか?

   事実、抜歯を伴う矯正治療後に体調を崩している方がいらっしゃるのも事実

   です。なるべくならば、抜歯をせずに、済ませたいものです。しかし、抜歯

   したくないからといって歯列不正を放置していると、結局歯列の狭窄から舌

   の収まる場所がなくなりますので、結果は同じになります。

   歯を抜かずに(結果的に抜歯を避けられない場合もありますが)、顎の骨を

   広げて歯を並べるスペースを作るような矯正の方法もあります。これは、  

   「床矯正」と呼ばれるもので、小児歯科を中心に行われています。ヨーロッ

   パでは盛んに行われているのですが、アメリカでは抜歯矯正が盛んなため、 

   日本もそれに追従してきたのが現状です。

   先日の歯科検診を行って、一般的な学校歯科の検診基準での歯列不整にはあ

   てはまらないが、前述した舌との関連を元にした基準で判断すると、少なく

   見積もっても半数前後の子供たちが、将来的に何らかの歯列不整とそれに伴

   う舌の位置異常を引き起こすだろう、あるいは既にその徴候が見られると感

   じました。

   ここの所は、歯科医師の中でも見解が分かれるところですので、あくまで私

   個人の意見として聞いておいてください。詳しくは、かかりつけの歯科医師

   に相談されてみて下さい。

最後に

   私はここ数年、歯科疾患と全身健康との関連をテーマに研究を続けておりま

   す。最近は、一見歯科とは無縁のような病気が歯科治療で軽快したり、治癒

   したりしています。本日書いた内容も、その中のほんの一部です。また機会

   があれば、皆様の役に立つ情報を提供していきたいと思います。

   とにかく、体が健康でなければ気力も沸いて来ません。

   私事で恐縮ですが、私の父は高校の国語の教師をしておりました。とある病

   気で入院した時、日頃は忙しいのでゆっくり本でも読んでもらおうと数冊差

   し入れをしたのですが、結局1冊も読めなかったと聞きました。やはり、健

   全な体に健全な精神が宿るのだと改めて痛感した覚えがあります。

   ぜひ、付属小の生徒全員が、元気はつらつとした小学生であっていただきた

   いと思います。

   私自身、学校歯科医師として、いつでもご相談等に応じますので、今日の内

   容に関わらず、歯科に関して解らないことがありましたらお気軽にお尋ね下

   さい。

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